2.衝撃
衝撃を受けた。
大きな衝撃に前後の記憶が抜け落ちてしまった。
相手方の話では、私の車のその前にもう一台の車が信号待ちをしていた。
そこに後ろから追突された。
玉突き事故の真ん中ということだ。
持っていたはずのスマホや筆記用具が見当たらなかった。警察に連絡するため焦っており、焦れば焦るほど見つけられない。
助手席に置いていたはずのそれらは、結局、ダッシュボードの上にあった。追突の衝撃で置かれたのだろう。
幸いにわたし含め怪我人はなく物損事故で処理された。
怪我がないものの、バンパーが破損し凹んだ車を見ると心のダメージは大きかった。
人はびっくりしすぎると記憶がなくなってしまうことを知った。