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[FitSM]軽量化されたITSM

皆さん、FitSMというフレームワークをご存じでしょうか。

FitSMとは、「軽量化されたITSM(lightweight ITSM)」としてヨーロッパのプロジェクトで生まれたフレームワークで、本当に必要な最低限のプロセスに絞ってITSMを組織に導入することを目的にしています。

What is FisSM
No-Nonsense Service Management with FitSM

FitSMは、ITILやISO/IEC20000を参照しながら、必要最低限の14プロセス(85の要求事項)に限定しています。これは、ITILのプロセスを重厚長大に適用しようとして、結局サービス運用の数プロセスしか適用できていない等の課題に対するソリューションとして登場したと想像します。

ちなみに、ISO/IEC20000は20プロセス(213の要求事項)、ITIL4は34のプロセス(プラクティス)が定義されています。

[FitSMのプロセス] ※()は要求事項
1.Service Portfolio Management (4)
2.Service Level Management (7)
3.Service Reporting Management (3)
4.Service Availability & Continuity Management (4)
5.Capacity Management (4)
6.Information Security Management (5)
7.Customer Relationship Management (6)
8.Supplier Relationship Management (4)
9.Incident & Service Request Management (7)
10.Problem Management (4)
11.Configuration Management (6)
12.Change Management(7)
13.Release & Deployment Management (6)
14.Continual Service Improvement Management (2)

FitSMのもう一つ重要な特徴は、「オープンソース」であることです。これは本当に素晴らしいと思いますが、必要なアセット(テンプレート&サンプル、導入ガイド、アセスメントツール、トレーニングマテリアル)がすべて無償でダウンロードでき、かつ自由に利用可能となっています。

無償ダウンロードサイト

内容を確認しましたが、組織にあった形で更新は必要であるものの、ベースとして活用するには十分な内容です。すばらしい!

特に、「ITSMドキュメントチェックリスト」「サービスポートフォリオ・サービスカタログサンプル」「サービス定義書サンプル」「ITSMアセスメントツール」などはとても価値あるテンプレートだと思います。ぜひ一度確認してみてください。

また、ITILと同様、トレーニングや資格についても提供されていますので、もしご興味ある方は受けてみてください。(ファンデーションのトレーニングマテリアルを一読しましたが、ITILファンデーションやISO/IEC20000ファンデーション等をすでに持っている方は不要だと思います)

本日は以上です。ありがとうございました。

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