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[ITIL4] Process から Practice へ

ITIL4ではこれまでのProcessと呼んでいたもの(例えばインシデント管理プロセス)をPracticeと呼んでいますが、何が違うのでしょうか?

個人的には、PracticeはProcessを包含するもので、より柔軟で実践的な方法を提供するものだと考えています。

Processというと、インプット→活動→アウトプットの一連のつながりを表しますが、Processを絶対と捉えてしまうと実業務がうまく回らないことはよくあることです。

なぜかというと、実際の業務はそのプロセスだけで成り立っているわけではなく、ある時は人のスキル(またはパートナーの支援)が業務を補ったり、テクノロジーが品質を担保したり、組織や体制が牽制機能を果たしたり、いろんな要素の最適な組み合わせで業務が成り立っているわけです。

これら様々な観点をITIL4では4ディメンション(*1)と呼んでいますが、それらの組み合わせによって価値を提供する1つのまとまりをPracticeと呼んでいます。

そのまとまりは組織によって全く違いますので、必要な要素を柔軟に組み替えてその組織にとって最適な方法で業務を遂行すればよいわけです。これを俗に(その組織にとっての)ベストプラクティスと呼びます。

本日は以上です。ありがとうございました。


(*1) 4ディメンションとは、価値を提供するために必要な4つの観点を表す。4つとは、「人と組織」「情報とテクノロジー」「パートナーとサプライヤ」「バリューストリームとプロセス」である。

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