[ITIL4]SVCの活用方法(プロセス視点から価値視点へ)
ITIL4のサービスバリューチェーン(SVC)は、「計画」「改善」「エンゲージ」「取得/構築」「設計及び移行」「提供及びサポート」の6つの活動で構成されていますが、この図(及び活動要素)ってどう活用すればよいでしょうか?
あくまで一例ですが、個人的には以下の使い方で活用しています。
・バリューチェーンを整理する際に、活動要素の網羅性をハイレベルで確認
・どの活動要素に課題があるかを可視化・マッピング
・各活動要素を改善するために、具体的に参照すべきプラクティスの識別
SVCを構成する活動要素はあくまで整理するための分類程度に捉え、最終的な目的である改善活動につながるように、課題の可視化と導入アプローチの検討を進めるインプットに活用します。
また、ITIL4はSVCの活動要素がどのプラクティスと関連性があるかをすべてのプラクティスに対してヒートマップとして定義しているため、それらを参照することで導入すべきプラクティスの優先度を識別することも可能です。
取っ掛かりとしては、現状、ITILv2やv3(2011)ベースでプロセス設計されているのであれば、まずは既存のプロセスをSVCの活動要素にマッピングすることで、不足部分(価値を創出するのに不足している部分)や課題の可視化を行ってみましょう。
改善活動のインプットを得られるのでないかと思います。ぜひ一度試してみてください。その際、複数のSVCを横並びで評価してみると、例えばエンゲージに該当する複数の業務があった場合、「これは集約できないか?共通化できないか?」など検討することができます。
なお、ITIL4の概要や上記記載のあるSVCについては、以下のサイトが非常にわかりやすいのでそちらをご参照いただければ幸いです。
・第2回:ITIL®4 概説 パート1(株式会社JOIN)
・サービスバリューチェーンとサービスバリューストリーム(株式会社IT&ストラテジーコンサルティング)
本日は以上です。ありがとうございました。