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[SIAM]SI(Service Integrator)の役割とは?
SIAMの構造を組織に導入するにあたり、重要な機能となるSI(Service Integrator)について、以前SIAM入門でもご紹介させていただきました。
記事の中では、一般的な担当業務と形で顧客・SI・SP(サービスプロバイダ)のそれぞれの業務例を紹介していますが、実際に組織に導入する際には、SIにどの業務を担当させるかが重要論点となります。
もちろん、ベストプラクティスは組織によって異なります。…が、SIAMでは明確な定義はないので一つの考え方として私がよく活用する整理方法をご紹介します。
それは、目指すべきゴールに従ってレベル分けを実施し、現実解としてまず最初に目指すべきレベルを識別することです。(最終的にはロードマップを作成する)
イメージとしては大きく3つのレベルがあります。
・EtoE管理レベル(バリュー視点):
顧客の代理人としてエンドツーエンドのサービス管理を実現する。エンドツーエンドの報告・測定・コミュニケーション・改善を実現するために、ビジネス目標起点で価値を提供することを目指す。場合によっては、顧客組織が管理すべきとされる、プログラム&プロジェクト管理や契約管理なども組み込む場合がある。
・標準化レベル(プロセス視点):
標準化されたプロセス・ツール・手順等を提供し、契約内容やサービス内容が異なる複数のサービスプロバイダを効率的・効果的に管理するための仕組みを提供する。(エコシステムとして機能するための、オンボーディング・オフボーディングプロセスの導入を含む)
・事務レベル(効率化視点):
組織横断的に実施することで効率的・効果的に実施できる事務作業を集約するレベルで、例えば会議の議事進行役、レポート数値の集計やチケットのトラッキングなどをさす。
実務的にはさらに各業務をどのレベルまで目指すかという詳細化が必要になってきますので、その際はCOBITやITILでも登場するCMMI成熟度モデルで評価(アセスメント)することをお勧めします。
本日は以上です。ありがとうございました。