僕が英語教育の本を出した理由
僕は私立高校の英語教師として勤務するかたわら、
今はアントレプレナーシップ教育やコミュニティづくりに力を注いでいるので、
どうしても英語教育ネタは少なくなりがちですが、
一応1年前には共著で出版もさせていただいております。
(お陰様で重版2度いただき、現在第三版です🙏)
今日は英語教育のお話を絡めて、
なぜ本を出版したのか、について書こうと思います。
▼遠くへ行きたければみんなで行け
この本は総勢11名のたくさんの先生方との共著であり、
僕にとってとても大切な大切な著書であるということ、
そして、みんなで書いたのは、
遠いところを目指してじっくりゆっくり歩んでいきたいからであること、
そしてそして、
この文章を読まれた英語教育関係者の方ともぜひ一緒により良い教育を創っていきたいと思っていることを、はじめに述べさせていただきます。
さて、構想2年半だったこの本。
コンセプトは
“現場で使える「アイデア集」をつくろう”
というものでした。
これまでの僕は、
英語教育学専攻でmasterの学位を取得したこともあり
【理論】をかなり重要視していました。
そして、
「教育とはなにか?」「教育者とはどうあればいいのか?」といった
【理念】を暑苦しいほどに語っていました。
そんな自分がなぜアイデア集(ハウツー本)を出したのか。
#恥ずかしいこと言ってますのでスルーしてください
それは、
先生たちの「引き出し」を今こそ増やす必要があると考えたからでした。
学校の英語教育批判がいたるところでされています。
例えば、もっと日本語を減らして英語を使いましょう、というもの。
ただ、こういう「音声中心で」英語を活用しましょう、というのは、
僕が生まれるころからずっと言われてきたのです。
僕は昭和生まれです。
昭和です。
それでもなかなか言語活動が増えなかったんですね。
日本の英語教育では。
【大学入試】やら
【研修の質】やら
【先生の英語力】やら
いろんな理由が言われていますが、
僕個人として気づいたのは、至ってシンプルなものだったんです。
それは
【「言語活動」があまり知られていない】
ということ。
学校現場で働いてはじめてみえてくることがあります。
そもそも先生というのは
①忙しすぎる(抱えているプロジェクトが多い)
②疲れすぎる(プロジェクトの重要度が重い)
③学ぶ必要があることが多すぎる(学びのための時間は勤務外の時間でと捉えられがち)
④にも関わらず学びのための余白が少なすぎる(①②をふまえ、時間的にも精神的にも)
ため、英語の先生が熱心に新たな言語活動を開発し続ける余裕はないのです。
#だからこそ学び続けている先生はすごいと思う
#一方で家庭をちゃんと護られている先生もすごい
#どちらもできている先生はすごすぎると思う
#結婚当初僕はできなかったこと(だから今頑張っている)
だから、アイデア集なんです。
机の上にひとつあればいい、
授業準備の時にサッと読める、
読みやすい、
技能別で分かれた見開きで1つの活動が載っているようなアイデア集💡
共著の先生と話し合い、
合計で55個の技能別(といっても技能統合型)の言語活動アイデア集を完成させたのでした。
▼言語活動アイデア集だけでは不十分であるということ
ここで注意点は1つ。
すべての活動にはメリットとデメリットの両側面があるということ。
それぞれの活動の
デメリットを把握しつつ、メリットを活かす。
そして言語活動のバランスをとる。
これが重要で、
これをするには誰でもなく、授業者の方なのです。
アイデア集はあくまでもアイデア集。
目の前の生徒に摺り合わせながら、
読者の先生方の「理念」と「理論」を持ち合わせて、
初めて「良い」活動が誕生します。
ぜひ、手にとって料理してみてほしいです。
この本を元に、
多くの先生方の授業がさらにブラッシュアップされ、
多くの生徒たちが授業で「言語活動」できるようになれば、
これほどうれしいことはありません。
英語の先生だけでなく、
言語教育にかかわる方に読んでいただければ幸いです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4183550289?tag=note0e2a-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1
ということで、
今日は自分が仲間の先生方と出版した英語教育の著書の紹介でした。
ご質問など、いつでも受け付けますのでTwitterやFacebook でご連絡くださいね😊
▼ここから宣伝です🙏
①12月28日(水)20時から教育関係者が集まってわちゃわちゃ語り合うイベントします!
どなたでもご参加可能なので、もし興味があればぜひ!
https://vfba.peatix.com/
②12月25日(日)10時〜関西英語授業研究会Harvestの総会イベントがあります。
基調講演は荒木貴之先生です。ぜひお越しください!
https://2022final.peatix.com/