ジョンレノンは反キリストどころかキリスト的

クリスチャンの定義狭すぎ問題。
最近欧米が左翼に偏るのは、クリスチャンの定義が狭すぎて零れ落ちる人が沢山出て、上手く社会包摂出来てなかったからじゃないかと思う。
歌詞の中で、テイラースウィフトが恋人の回復をジーザスに祈ったり、ジョンレノンが苦難の時聖母マリアに祈ったり。日本的感覚からすれば彼らも普通にクリスチャンだと思うのだけれど。

教会に毎週行ってない、常にイエス様を心に置いてない、神様中心の生活をしてないから、「真正」クリスチャンを自認する人達からすれば彼らは除外されるみたいだ。
ジョンレノンは反キリスト教だといって米国のバイブルベルトやバチカン教皇庁から目の敵にされてたようだけど、彼は教会であまり良い経験をしてこなかったと語っている。
だから東洋の宗教に興味を持っており、スピリチュアリティーに全く関心が無かったわけではない。

下の記事によると、むしろ初期の頃はコンサートにカトリック神父達が来て共に議論をしていたこともあるそうだ。レノンは「教会の讃美歌は古臭くて時代に合わないものが多いから、現代風にアレンジしていった方がいい」等と語っていたそうだ。

教会を否定してないどころか残す為にこそ改革すべきだと訴えたみたい。だけど教会当局の保守派から根強い反対に遭い、グレたのだ。
「ビートルズはキリストよりも人気がある」発言をして(以下)、米国でレコード盤を粉砕する抗議行動や脅迫が相次いだらしい。
なお、レノンが謝罪をした後まで、彼らのレコードをたき火にするパフォーマンスを行なっていたラジオ局の送電塔は雷の直撃を受け、放送が不可能になったという。これこそ神様の意志なんじゃないかと思うけどなぁ。

「キリスト教は廃れるだろう。衰退し消えるだろう。それは議論の余地のない確かなことだ。そのうち証明されると思う。僕らは今やイエスより有名だ。ロックンロールかキリスト教、どちらが先に消えるかは分からない。イエスは良かったが、弟子たちが愚鈍だったんだ。彼らがキリスト教を捻じ曲げ、台無しにしたんだ」

                                                                 Rolling Stones

正直言って、私も本当にその通りだと思う。
聖書って、イエスの生の言葉が載っているのは前半の福音書の部分だけで、その後は弟子達が教会を形成していく過程や、「彼らの教え」が載っているのだ。
弟子達はイエスとは別の個人なのだから、イエスの教えを守るなら福音書の言葉だけで良いんじゃないの?と思うのだ。
実際弟子の教えはイエスの教えと矛盾してる部分が多々あるし。
それなのに原理主義者達は聖書全体を保守しようとすることで、むしろイエス自身の教えからは遠のいていってしまう、という皮肉なことになる。

それにしても改革しようとして根強い反対に遭い、最終的に処刑(暗殺)されるって、それこそキリスト的なんでは?
イエスがただの左翼と違ったのは、残す為にこそ改革する、改革保守だったところなのかな?それがレジスタンス?

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