The Day We Met 【2015.9.8】 - World Cup in 広島 日本 vs エジプト
その日、何をしていたのかもう、分かりません。
でも、さして予定のなかった私はご飯を食べながらぼんやりとテレビを見ていたのです。もともとバレーボールは時間があればテレビでなんとなく見るスポーツだったから。
そんな私でもバレーボールは男子より女子の方が強いことは知ってました。母が負けてばかりの男子がつまらないと言っていたことはぼんやりと覚えていました。
だけど、そんな私の目を覚ますプレーが目の前で繰り広げられたのです。正直、細かいルールも、戦術も、相手のチームが強いのかどうかもさっぱり分かりませんでした。
アスリートにしては華奢な少年が高く跳んで、バックアタックを打った瞬間、実況が絶叫していました。
「これがニッポンの才能です!!世界が目撃する日本の力」と。
彼は誰なんだろう、なんて綺麗に飛ぶんだろう。
なんて楽しそうにバレーボールをしてるんだろうと思ったのが運の尽き。
どうしてもスケジュール的に難しかったアメリカ戦を除いて、ワールドカップの全試合を見ました。しかも最終戦のロシアはお出かけした帰りの車の中で、音だけで聞いてるとわからないからと無理やり車をPAに止めさせてみる、という無理矢理感。終わる頃には石川くん、柳田くんと言うプレイヤーをもっと知りたいという気持ちでいっぱいになりました。
基本的に気持ちの強さを見せてくれるかっこいいアスリート好きなんですもん(仕方ないじゃんw)。
でもね、さすがに、私はどうしちゃったの?と思いましたよ。そんな私の気持ちを加速させたのは溢れ返る情報。今の時代の恐ろしいところでこうやって誰かを見つけたときに探せば、いろんな動画を見つけることができ、それこそ高校時代の試合から、まるで知らなかった時間を埋めるように彼らを追いかけ始めました。
あれ、これ、私、経験したことある。
そういえば羽生結弦に落ちた時も、確か、こうだった。
経験があるからこそ、分かっていたはず。
テレビで見て、すごいと思ったものを生で見たらどうなるか、は。
なのに、私は軽率にもその沼に足を踏み入れるべく、石川くんの試合を生で見に行くことをまずは決意していたのです。
そんなことの始まりでした。