いまから遠方さんぽ。
自らで行う、いちばん贅沢で好きな行為。
私にとってそれは散歩。
四季折々の植物やら鳥やら。謎の建築物やアーケードや屋根の形。塀の作り方。
誰かが心を尽くして作り上げた美術館やテーマパークももちろん楽しいけれど、意志を持たないものや誰かの工夫が混沌と入り混じってただそこにある情景には興味が尽きない。
運動は全然しなかった私だけど、散歩だけは好きで、小さなころから父に連れられて近所でも旅先でも長い時間よく歩いた。
私にとっての散歩のポイントは好奇心である。
時期外れの鯉のぼりを見つけたと思ったら、そのあと土地の人に聞いたら雪が残る地域だから桃の節句と端午の節句をひと月遅れでやる文化のところだとわかったり
変な形の商店街だとおもったら区画整理の名残があったり
私の場合、解決すらしなくても別にいい。昔のあらゆる人の工夫や生活が意図せずに不思議な形で残ってしまっていると言うこと自体に、すごく興奮するし嬉しくなってしまうので。
できれば、そのあとタモリに訪れてもらって謎解きしてくれれば最高。人が自分の好きなことをしている姿をみるのもまたひとしお。