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みんなの頭をお店にしたい

自分を一つのお店に例えたとして。

看板ははきっと顔とか服装とか体格。
のぺっとしているこの外見が、わたしはわたしですよ、と知ってもらうことに対してまず機能している。

メニューはきっと優しく書かれていない。
でもきっと花粉症にみえればティッシュをだすし、薬をみれば白湯を持っていく。しかし意図してかなんなのか、視界にはそこそこのムラがある。

店構えは融通がきくけど、派手な色使いはしないしふかふかのソファもきっとない。
しかし常連さんごとの個室はある。

美味しいコーヒーと、ちょうどいい雑誌なり本があるといいな。
もしくはちょうどいいお酒と、心地よい音楽があるといい。

くる人によって、人数によって、当たり前だけどあらゆるものがくるくる変わる。

生みの親だってきっとわたしのことを半分もわからないし、わたしにだって大体はわからない。自己だってひとつのブラックボックスだと思うのだ。月みたいに日が当たった正面しか結局みえてないのだ。

でも店構えなり方針なり住所なりはそれぞれに持っているわけで。せめてもの。

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