寄せ集め部隊/馴れ初め
「よっしゃ、上がり!」
満を持して最後のカードを叩きつけた俺。
ゲームが1ラウンド終わるころには、かなり打ち解けていた。
長い時間過ごすことになるであろう人たちと絶妙のままだったら疲れるからこれでいいのかも。いや、いいんだ。
まずは、松井の表情が柔らかくなった。
緊張していたのか動きもぎこちない感じだったが、今は接しやすくなってきたみたい。
ライトノベルや映画が大好きらしい。
ノアルとガリアーノも同様少しずつ解れて来たし、このままちょっといい仲の友人にまで持ち込めれば。
「お茶でもどうかな?」
グリムスさんがいいタイミングでお茶を運んできてくれた。
「言って頂ければ私が・・・」
「気にすることは無い、ガリアーノ。私が好きでやっているんだ」
でも、みんなが信用し合えるにはまだ時間が必要だろう。
それはそうだ。出会ったばかりのやつらをすぐに信じるのは無理だ。
だから、少しずつでも距離を縮めていければいいかなと思っている。
だから・・・
「しばらくはここでゆっくり過ごそう。あまり忙しいと疲れてしまうだろう。私は活動資金の相談をしてくる」
俺はやはり、みんなと仲良くなれたら何の話しをしようか。
気が早いけど考え始めていた。
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