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寄せ集め部隊/最後の仕掛け

狭い兵員輸送車にギチギチに詰まった自警団員と俺たちは、手配されている組織の連中の追いかける。偽の情報を掴まされていた事に気が付いたガリアーノたち別動隊。
彼らは我々の責任だと謝ったが、それをする必要は無いんだと俺も何度も言った。

助手席の狙撃手が、顔は見えないが緊張した面持ちをしているだろう。低い声色で報告した。
「前方にバンが走っている。3人の情報を元に推測すると奴等かもしれない。止めてみるか?」
一般の人を装えば警戒しなくなるだろうか。
しかし、特徴を伝えられていたら、顔だってわかっているに違いない。
運転席の民兵スタイルの男性が思っていたことを言ってくれた。
「それはいいが、情報が渡って顔が割れていたら面倒だ。反対はしないが・・・賛成もできない」
と、その時。
「あぁ!」
運転席から叫び声が聞こえた。
次の瞬間、衝撃と火花が散る。
「撃ってきた!間違いない!クソッ!動いたら撃たれる!いったん止めるぞ」
この兵員輸送車はあまり頑丈ではない。
そういえば、ガリアーノたちも合流するために移動を始めたと無線連絡があった。何事もなく来れるといいけど。
グリムスさんが後ろからもう1台の乗用車で追いかけてくる。
こちらも中古で買った自警団員の車。
日本製の車は優秀だが値が張る。それで中古で買った。
そっちにはグリムスさん、松井、自警団員の数名が乗っている。俺が乗っている輸送車と比べるとかなり少ない人数だが、それでも確かに役目を果たしている。
そこまで時間はかからずに追いついたグリムスさん。
「大丈夫だったか?撃たれていただろう」
「あぁ。ここから仕返しだからな。西に続く一本道を走って行った。急いでもいいが、地図を見ながら行かないとな」
こうしている間にも、奴らはどんどん離れている。
かといって、慌てて追ってもどこかで失敗すると思う。
「マイク様、そちらの調子はいかがですか?」
「どうかしたか?」
「ガリアーノが敵地に停められていた車をお借りしてそちらに向かっていますわ。状況を教えてくださいませ」
ノアルからの無線。今までよりも聞き取りやすい。通信距離が適正範囲になったんだろう。
「今、逃げられている。追ってはいたが撃たれた。現状被害と地図を確認してから出発する。戦力は十分だろうが、気を付けて来てくれ」
「かしこまりましたわ」
通信終了。車でこちらに近付いて来てくれているみたいで、鹵獲した車両に乗ってきているらしい。
とにかく、もうそろそろ決着を付けないと。
手遅れになるぞ。

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