ガソリンスタンド労働者日誌2
まあ、別にガソリンスタンドで働くのが楽しかったわけでもないんですが、とりあえずカネがよかった。危険物の資格があったのと指揮官クラスだったので時給1200円。フルタイム働けば1万円。
学生にそれはでかい。なにに使うかというと基本的にはバイク旅と酒ですね。つまり、楽しいことのために働いているのでがんばれた、仲間意識もあったというところでしょうか。
バカチコン
イニシャルDで一躍人気車になったAE86レビンを当時でも10年落ち以上だったのになんと150万で買ったアホ。いつもピカピカの86でやってきてインチキくさいメカ話をしていく。
労働者仲間のまんまんがAE82(86とおんなじ4AGエンジン)に乗っていたんですが、走ってる音聴いて「あのエンジン当たりだよ」。
アホか。わかるわけねえだろ。限界走行してるわけじゃないんだから。
ちなみに86があんなに人気になったのはトヨタも想定外だったそうで、ずっと後になって勤めた天下り財団の上司(トヨタから出向)に聞いたら、トヨタでは笑い話になってるそう。
86を出したとき、当時トヨタはFFの技術がなく、仕方なくFRにしたところ1600ccという手ごろなFR(ドリフトとかしやすい)だったということで人気になった…という顛末。
Z32美人姉妹
黄色のZ32フェアレディーでやってくる美人姉妹。一緒には来なくて、お姉さんが来たり、妹が来たり。オイル交換とかしたけど車に乗っただけでなんかエロくなってしまって…。
ぼくは妹さん(たぶん30代後半)の方が好きだった。背が低くてすごい小顔。年上の女性にあこがれるきっかけになった。
お姉さん派もいて下らないいさかいのもとになった。労働者階級はくだらない。
極寒の手洗い洗車
当時の洗車機はナイロンのたわしみたいなやつだったので、けっこうキズが気になる人も多かったんですよ。
なので、特に高級車は手洗い洗車。人間が二人でスポンジ使ってクルマ洗うという自尊心を削られる仕事。
ある冬、夜に手洗い洗車のオーダーがあり、ボンネットを洗っていると洗った先からピリピリと凍っていく。「おれ、なにしてるんだろう」と思った。
アフロとおれ2
当時のガソリンスタンドでは音楽がかかっていることが多かったんですよね。近所迷惑だったと思います。ぼくがいたスタンドも有線を引いていた。
昼間の大勢いる時間は当たり障りのないチャンネルをかけてるわけですが、21時くらいになるとアフロとぼくしかいなくなったりする。
アフロ「そろそろ惑星着陸するか?」
ぼく「おお、けどさ、今日はメタルじゃなくてドイツ民謡にしね?(謎)」
アフロ「いいねえそれ。」
ドイツ民謡を22時まで聴いてすっかりビール飲みたくなってしまった我々。その後のことは言えません。
他にカントリーばっかりとか官能小説の朗読やパチンコ屋の音など好き勝手していました。当然お客さん来てもかけっぱなし。
まあ、くだらなかったけど楽しかったですねえ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?