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聴き手が「カタリコベヤ」になる

「澄まし処」※の茶話会 「茶話茶話(さわさわ)」
~「カタリコベヤ」ならぬ「スマシコベヤ」に、お茶を飲みに来てください~

※「澄まし処(すましか)」は、
「耳を澄まされると語りはどうなるか、語り手はどうなるか」を観察する、傾聴の根っこの部分のお稽古場です。)

日時:10月11日(金) @はなれ 10時~12時半 
時間に余裕のある方は13時半まで(お昼ご持参いただいてもOK!)
場所:愛知県豊田市内の個人宅のはなれをお借りします。
住所はご参加が決まった方にお知らせします。
豊田市駅から約2.5キロ。駐車場有。
駅まで吉橋がお迎えに上がることもできます。
定員:10人
会費:500円
締切:10月9日17時
お申し込み:吉橋にメールをお願いします。
gclasba@gmail.com
タイトル:澄まし処の茶話会 「茶話茶話(さわさわ)」申し込み
本文:お名前、緊急時に連絡させていただくための電話番号
主催者:吉橋久美子

一年半ぶりに、11月から、また連続講座としての「澄まし処」を開講します。

その前に、感謝の気持ちを込めて、茶話会を開きたい!と思いました。

「聴く」ことに興味のある方、
澄まし処に来てくださったことのある方、
お茶を飲みにいらっしゃいませんか?
感謝の気持ちを込めて、お茶とお菓子をご用意します。

内容
カタリコベヤ、は、小川洋子さんの小説に出て来る言葉、「語り小部屋」です(文末)。
そんなイメージで、二人一組で15分聴きあう時間を持ちます。
11月からの連続講座にご参加くださる方については、
講座でレビューするための録音ともなります。

また、聴くこと、場をひらくことについて
いろいろ語り合えたら。

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「澄まし処」は、11月からいろんな形でカラフルに展開します。
詳細はこれからですが、
これまでの金曜・午前の澄まし処@はなれと
少人数・夜の澄まし処
土日の澄まし処
お呼ばれ澄まし処(対人支援のお仕事の職場研修など)
旅する澄まし処
オンライン澄まし処など

いずれも、単発ではなく何度もお会いする
連続のワークショップにしたいです。

そして、そのまま聴く、を根っこに持つ
対話の場を開こうとする方を応援
(というのはおこがましい、推し活というのでしょうか?)したいなと思います。

「茶話茶話」では、そんな澄まし処のこれからについてもおしゃべりさせてもらえたら! 

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<カタリコベヤ> かつて書いていたblogより

カタリコベヤで起きることが、「耳を澄まして聴く」で見えてくることと似通っていてすごく印象的でした。

(親子…「ミドリさん」が親、「語るのさ」「好きなこときらいなこと…」と語っているのが子です)

2010.03.19 (Fri) 

小川洋子『薬指の標本』(新潮社)に
六角形の小部屋、という短編が収められている。

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ミドリさんは後ろを振り向いた。視線の先、部屋の隅にタンスのようなものがあった。木製で、こげ茶色に塗装され、丁寧に磨き上げられており、品のある艶が出ていた。形は六角形で、高さは2メートルくらい、扉はこちらからは見えず、何一つ飾りも模様もついていなかった。シンプルだが頑丈で重々しかった

「あの六角柱がカタリコベヤなんですね。で、そこで何をなにをするんでしょうか?」
「語るのさ」

「好きなこときらいなこと、心の奥に隠したもの隠し切れないもの、迷っていることうれしいこと、昔の話先の話、真実出鱈目、とにかく何でもかまわない。そのとき自分が望むことを語るんだ」

たくさんの言葉を吐き出して胸が空っぽになったというよりは、自分の言葉たちが溶け出した語り小部屋の静寂を吸い込んで、胸の中が濃密になったような気分だった。

「必要以上に長くあそこに閉じこもるのは好ましくないからね。大事なのは時間じゃなく、タイミングなんだ。たいていの人は自分と語り小部屋の適切な関わり方を本能的に感じることができる。君だってそうだよ」

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小川さんは、深く聴いてもらったことが
あるのではないかと思う。
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小説では「小部屋」ですが、澄まし処は、「聴き手」が「小部屋」のように空間化します。
とても開放的な、素敵な秋のはなれで
ぜひご一緒しましょう!

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