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【第二回】ポルノ依存と『ドラゴンボール』其之一 ~大魔王と魔封波~
小学生のころ、『ドラゴンボール』に夢中だった。ちょうど「フリーザ編」のところで、少年ジャンプが毎週買えない低学年のぼくらは、学童保育の指導員や高学年の先輩たちが得意気に語ってくれる、ナメック星における諸勢力の最新動向に血湧き肉踊らせていた。漫画も読まずに口伝でストーリーを追い、イメージを膨らませて興奮するなんて、得難い体験をしていたんだなぁと思う。
「魔封波」と本稿の目的について
そんな『ドラゴンボール』の初期に登場する「魔封波」という技をご存知だろうか。これは暴虐の限りを尽くすピッコロ大魔王を電子ジャー(または小瓶)の中に封じ込めてしまうというもので、ピッコロ大魔王に力では及ばない弱者の側の起死回生、一発逆転の必殺技でもあった。
しかしもちろんリスクもあり、かなりの確率で失敗すること、そして「魔封波返し」というカウンター技を発動されて、逆に自分が大魔王に封じ込められてしまうこともあるのだ。(小学生の頃は足元に小瓶を置いて、友達と「魔封波!」「魔封波返し!」「魔封波返し返し!」「魔封波…(以下略)」というやり取りを延々としていた。得難い体験をしていたんだなぁと思う。)
本稿では、ぼくが自分の中の悪の化身「ポルノ・エロチャット大魔王」を封じ込めるために、具体的にどんな「魔封波」を使用してきたのかについて、書こうと思う。
ポルノ依存対策アプリ「block site」
ぼくが最初にポルノ依存を封じ込めるために使用したのは、「block site」というアプリだ。
今も使用していて、スマホにも自宅用PCにもこのアプリが入っている。見たくないサイトやキーワードをアプリに登録すると、それ以降見ようとしても見られなくなるという仕組みだ。(ちなみに禁止したサイトを閲覧しようとすると、以下のような画像が直ちに現れ、毎回サンタさん?にマジギレされる。)
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もちろん、パスワードを入力すればブロックしたサイトやキーワードを削除して再びエロサイトを閲覧することもできるのだが、僕は意味不明なパスワードを入力して絶対思い出せないようにしているし、「アプリをアンインストールできなくする」設定があるおかげで、block siteそのものを消し去ることもできない。
その結果、スマホに関してはほぼ主要なエロサイトが見られなくなった。たまになんとか抜け道を探し出して、ニッチなエロサイトを見てしまう時もあるが、数日後には我に返ってそのサイトも禁止リストに登録するようにしている(ブロックするときはパスワードが求められないのも良い点である)。もちろん、長期間使用するためには有料版にしないといけないが、ポルノサイトやエロチャットで膨大な時間を浪費することを考えると、人生に必要なスパイスだと考えて、毎年更新料を支払っている。
ぼくは数年前にこのアプリをスマホとパソコンに入れたとき、「ポルノ・エロチャット大魔王」を完全に封じたと思った。20代の頃からの長きにわたる戦いにようやく終止符が打てたと思い、束の間の平和を謳歌していた。
しかし、「魔封波」には「魔封波返し」というカウンター技があることをすっかり忘れていた…。
「魔封波返し」に遭った自宅用PC
ぼくの自宅用パソコンのウェブ・ブラウザにも、スマホと同様、Block siteの制限がかかっているので、基本的にパソコンでもエロサイトは見られないようになっている。しかし、一年ほど前にある方法によって抜け道があることを見つけてしまった…(何とかしてエロサイトを見ようと頑張る集中力、推測力、実行力には凄まじいものがある)。
僕のPCスキルは「戦闘力5か・・・ゴミめ。」と孫悟空の実兄に鼻で笑われるレベルなので、問題解決のために、どうしたらいいか皆目検討がつかない。
少し前に「ココナラ」でPCが詳しそうな人に、上記の「大魔王封じ」の相談と見積もり依頼をしてみたが、「結局本人の意志次第。どうしたって抜け道を探そうとするから、すみませんが手に負えません」とサジを投げられてしまった。
こうして、自宅用パソコンに関しては、ポルノ依存症を封じるための「魔封波」はあえなく破られ大魔王は完全復活し、ぼくはこの1年間、毎週末や平日の深夜にエロチャットを何時間にもわたって行う、という暗黒の日々を送っている。この週末もそうだった。
noteを始めた理由と次回予告
だからぼくは、先週末にnoteを始めた。
ポルノ・エロチャット大魔王にやすやすと投降しないために、noteに投稿しようと思った。ドラゴンボールも神龍もない世界で大魔王と戦うには、既存の「魔封波」だけでは無理だ。だから今日、新たな「魔封波」で大魔王を封じました。次はその話を書こうと思います。
次回、『ポルノ依存症とドラゴンボール』第二話「決まるか!?お手製の魔封波」
ぜってぇ見てくれよな。