朝日

不眠症の大学生の独り言です。日々気になったことを投稿します。時には偏見や悪口も言います。悪しからず

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最近の記事

Inside Rain

「傘入らない?良かったら」 と声をかけたのは僕の方だった。 偶然帰りが同じになった彼女は傘を持ってきていないようだし、ビニール傘を買おうという気も無いようだった。「じゃあまた」と言って早足で帰ろうとする彼女を僕は引き止めた。急いで帰ってもびしょ濡れになるくらい激しい雨が降っていた。 「ありがとう。じゃあ駅までお邪魔しようかな。」 バイトを初めて1年、今まで業務連絡以外殆ど話をしたことはなかった僕からの誘いを、彼女は気にもとめないように快諾してくれた。 「天気予報で降水

    • シングルベッドも悪くない

      プロフィールの通り僕は入眠に多少の障害を持っており、寝付きがすこぶる悪い。眠くても寝ようと意識すると眠ることが出来なくなってしまうのだ。特に翌日が朝早い時は「早く寝なくては」という思いと「起きられるか」の不安から徹夜することも少なくない。 そんな僕にとっては人がいる環境は最悪だ。特に旅行で同部屋で人と寝る時など耐えられない。気配や物音に気を取られて寝ることなどとてもできないのだ。そんな時は大抵1人で夜の道を散歩する。別に気取っている訳では無い。寝れずに少し遠いコンビニに行っ

      • 豚もおだてりゃ木に登ると言うけど

        これは昨年末、海外旅行に一人で行った時、「褒める」ことを見直すことになった経験の話だ。 「Your shirt is really cool」 入国審査の列に並んでいた僕の耳に理解のしやすい平易な英語が聞こえ、その声の方向を一瞥した。 すると僕の方向を見て微笑む制服姿の金髪の女性がいた。知らない人に手を振られた時のようにどうせ後ろに人がいるんだろう、そう思って振り向いたみたがそれっぽい人は見当たらなかった。 どうやら僕に向かって言っているらしい。 もちろん面識はない

        • じゃんけんの極意

          自己流の鍛錬を既に終え、他の一門のじゃんけんの必勝法を知るべくこの記事を開いた努力家の読者には申し訳ないが、別にじゃんけんの戦法を語ろうなんて気は毛頭ない。これはただジャンケンを通して人生を解ろうとした暇人の独り言に過ぎない、もちろん弟子入りはいつでも受け付けているのだが。 うちの家庭はロシアに匹敵するほどの独裁政が敷かれており父親の粛清に逆らえるものなどいなかった。父親の機嫌を損ねないため、波風を立たせないよう生活していた小学生3年生の夏、その事件は起きた。 DSで対戦

          死ぬには不十分な憂鬱

          いつ死んでもいい、と思っている。 だが別に自殺志願者ではない。 積極的な死を所望しているのではなく、消極的な生を甘受しているのだ。 将来への羨望が生への執着心を担保し、未達成な未来が死への恐怖心を増長する。 帰る場所もこれから進む未来もないものは遭難しても帰ろうとはしないだろう。 将来への希望があるものは、それが達成されるか否かは別にして、生きる気力は持っている。 なんとも羨ましいことに。 現在は未来によって定義され、過ぎ去った後に評価される。 未来を想像できなければきっ

          死ぬには不十分な憂鬱

          3日ドーナツ

          僕は高校卒業後ドーナツ屋でバイトを始めたのだが1週間ほどで辞めてしまった。木村さんへの懺悔もこめ、記録として残しておきたい。 飲食のバイト経験がないと将来苦労する。そんな存在するかも分からない人生の先輩の格言を真に受けた僕はドーナツ屋のバイトの面接に応募した。男子校上がりだったせいもあり、可愛い先輩からの指導、女子高生のミスへのかっこいいフォローなどありもしない期待を抱いていた。しかもドーナツ屋ともあればきっとスイーツ好きのかわいい女の子が多いに違いない。想像が想像を呼び、

          3日ドーナツ

          ディズニー・ブルー

          僕はディズニーランドが苦手だ。もちろんシーもだしこんなにディズニーを嫌っているのは僕とUSJの役員くらいだろう。 面白いと評判の映画は見たくなくなるし、流行りの曲は友人とのカラオケで初めて聴く、斜に構えた性格もあるだろうが、楽しいと認知された場所と世界観にプレッシャーを感じ行く前から押し潰されそうになる。楽しまなきゃというプレッシャーが負担だし、一緒に行く人のテンションも負荷の1つだ。 付き合ってすぐディズニーに行くと別れるというが間違いない。なんなら銀婚式で行っても離婚する

          ディズニー・ブルー

          愛を実現するマシーン

          「犬は愛を実現するマシーン」とウェルベックは言っていたがまさにその通りだと思う。願わくばいっそあの子の好きな犬種になって盲目的に愛を注ぐマシーンになってしまいたいものだと思う。そうすれば会ったら尻尾を振り、四六時中そばにいたいと吠えたてても何も気に病むこともないだろう。 これは相手を想っての事ではなく至極自己中心的な願いにすぎない。僕はあまり人を好きになれないし、人との距離を詰められない人種である。人の言動が必要以上に気になるし自分も例外ではない。そのため針の短いハリネズミの

          愛を実現するマシーン

          不意に突きつけられた2択

          前回の投稿が意外と人目に触れて嬉しくなったので先月のバイト先での話もしたくなってしまった。 僕は塾講師のバイトをしている。勉強を教えるのも苦じゃないし結構性に合っていると思っている。何より厄介な人間関係がないし。職場に行って話すことと言えば常勤講師との打ち合わせくらいで面倒な協力や世間話などは必要ない。さらに僕は努めて他のバイトと無関係でいるようにしている。無駄話をしていると思われるのもいやだし気遣いをするのも面倒だからだ。 今年から3年生を担当することになったのだが、も

          不意に突きつけられた2択

          初投稿

          初投稿ということで引きのある話をしたいが続かなそうなので今日あったことを書く。何事も最初に張り切りすぎるとつづかないと短い人生ながら分かっている。 今日は飲み会に参加し2時頃にダーツに行った。 その最中文字通り一服すべく喫煙所に行くと誰が見ても互いに意識している男女が会話していた。否応なしに会話が聞こえる空間ほど息苦しものはなく、電車での通話が嫌われるのもよくわかる。 いつものようにAirPodsをつけて空間を区切ろうとすると、ノイズキャンセリングごしにも女性側が「私って男