#0 404 GAME RE:SET -エラーゲームリセット
このNoteでは『404 GAME RE:SET -エラーゲームリセット』(以下エラゲ)に関するノートを残していこうと思います。よろしくお願いします。
これを見ている方はご存知かと思いますが、エラゲは既に2024年1月をもってサービス終了済みです。終了と同時に公開された10-1のストーリーは衝撃的なもので、最後を看取ったプレイヤーに大きな傷跡を残しました。
それから半年が過ぎた現在。
多くのプレイヤーが渇望した10-2の公開はもはや絶望的。払い戻しの期間が終わればあるいは……サービス開始1周年の日時であるいは……と淡い期待をずっと抱いていましたが、リボンの物語は10-1で終わった、という現実と向き合わないといけないようです。
思えばそれを認めるのが嫌で振り返りをしてこなかったと気づいたのですが、自分の心に区切りをつけるため色々記したいと思います。
出会い
2023年2月。新作ティザームービーがセガから突如公開されました。
この時点でゲームの中身がわからなかったのですが、知人とは「『龍が如く』の新作じゃないかな……」「いや『ぷよぷよ』30周年だからぷよの新作かも」といった話をしていました。(ぷよぷよの訳がない)
そしてその2ヶ月後、過去のゲームとセガをモチーフにしたゲームであるということが発表され、4月25日に公開されました。
この時点で私は「コンセプトは面白そう」「お金もすごくかかっていそうだし、気合いを感じる」と思っていたのですが、これ以上遊ぶスマホゲームを増やしたくないという事情があったと、登場するゲームがよくわからないという理由で見送りました。
私はセガのゲームはそこそこ遊んだのですが、それでも生まれる前のゲームばかりで……多分もう一回り上の年代向けなんだろうな、と判断した記憶があります。
ファーストインプレッション
それから3ヶ月後。エラゲに『デイトナUSA』が参戦するという話を聞きました。
個人的な話ですが、デイトナUSAは子どもの頃とてもやりこんだ思い出深いゲームでした。もともと気になっていたのもあって、ちょっとだけ遊んでみようかな……と思い立ってようやく始めました。
デイトナの話は一旦後にして、まず目を引いたのはビジュアル。全体的にどこか陰のあるキャライラストと雰囲気は他にない独自の魅力があります。
モデルも演出も気合の入り方が異常です。バーストスキルはどれも一見の価値があるレベルで、原作へのリスペクトが感じられました。ぜひ動いているところ見て欲しいです。アーカイブで見れないのがつくづく残念……!
キャラだけではなく背景のビジュアルも洗練されていて良きです。こう美人揃いのキャストが無機質、荒涼とした電脳背景で戦うのは言語化しづらいんですが、異質で惹かれるものがありました。
音楽も良いです。この作品は既存ゲームのアレンジが非常に良く、そこだけ注目されがちですがオリジナルの書き下ろし曲も良いです。例えばガチャ引く時に流れる『Re;birth』はこの作品の代表曲だと私は思っています。
普通ガチャ引く時は楽しい曲が流れると思うんですけど、エラゲではこのRe;birthが、どう聴いてもレクイエムとしか思えないこの曲が流れます(コーラス付き)。
かつて時代を彩った名作への鎮魂歌か、あるいは曲名通り再生のための序曲なのか……ともあれ心が洗われるような美しい曲で、エラゲ独特の雰囲気を出すのに一役買っています。
ゲーム内容でいうと、育成が重要となるガチガチの現代型スマホゲームだったのは驚きでした。このゲームのターゲット層は40代、下手をすると50代まであると認識していたのでもっとシンプルな内容を想像してました。
ゲーム内容は正直なところ育成要素が多過ぎて煩雑というか、アクセサリ整理が大変というか、率直に言うとこれターゲットに据えている層が遊べるゲームなのかな……という疑問はありました。文字とか細か過ぎて…
ストーリー
メインストーリー序盤は良かったです。特に2章までは「どう世界が改変されたのか」「どのキャストが関わっていたのか」とかかなり引き込まれました。
エラゲのメインストーリーは「世界を牛耳っているセガをX氏と倒す」というもので、やっていることは逆セガガガです。
言ってしまえばある種成功した世界線のセガを崩壊させる話で、古くからのファンはこう言葉にしづらい感情があったと思います。私はそうでした。
3章以降は他社世界の話がメインになり、これはこれで面白かったのですが、2章までのシリアスさとセガを倒すというメインテーマがブレたのは少し残念でした。というか改変されたセガ世界が面白過ぎてこれだけ見ていたい。まぁセガ世界の話だけだと他社キャストが活躍できないから仕方ないです。
思うところ
これまで挙げた通り、個々の要素を見ると素材については最高です。この作品は。それだけにもったいない、もう少し浸っていたい……、と今でもファンコミュニティに留まっている人が多いのも納得できます。
でもすべてが最高かと問われると決してそうではない……むしろ思うところのある人もいるでしょう。私もその一人です。なんと言うか、最高級の刺身にケチャップをかけたような、「なんでそうなったのか」となる部分は結構多いです。特に気になったところを少しだけ書きます。
音楽
音楽に関しては先に触れた通り、この作品はすべてが最高峰です。例えばアフターバーナーC戦で流れる『DARK HERO』。
こちらは本家After Burner Ⅱ『After Burner(曲名)』のリメイクですが、悲壮感漂う曲調、ボーカル付きという非常に気合の入った曲です。めちゃくちゃにかっこいいです。
ではこの曲が流れる場面はどこかというと、メインクエストでは2-5、2-10の2回だけです。他で聴ける機会は開発課コロシアム(=期間限定レイド)で出てきた時ぐらいですかね……他の原作アレンジ曲も全部同じような扱いです。こんないい曲なのにあまりにも流れる頻度が少なすぎる。メインクエストなんて1度クリアすればもうそれで終わりなので。
もっとこうパーティに編成すると曲選択ができるようにするとか……できていれば……
ゲーム性
この作品の特徴として原作を強くリスペクトしているのがあるのですが、シューティングパートでもそのこだわりが発揮されていました。
例えば、パックマンコラボでは敵が原作ゴーストを模した見た目になったりしました。見た目だけでなく、動きも原作を模倣するなど芸が細かいです。
こうしたギミックは担当プログラマーの方の「原作に敬意を払う」「ユーザーを楽しませる」ことへのこだわりが見えて好感が持てました。
しかしエラゲに搭載されたオートプレイ機能は有能すぎて、こうしたせっかくのギミックをほぼほぼ無効化してしまうのです。バーチャコップC戦で視点がガンシューのそれに固定されるギミックに気づいた人はどの位いたのでしょうか。オートだとわからないですからねアレは。
メインストーリーを追うだけならプレイヤーがやることは実質育成だけで、シューティングパートはオートプレイに任せてしまえるのです。逆が良いのですが……
ストーリー
メインストーリーは一旦置いておきましょう。問題はキャストシナリオです。シナリオの出来が云々の前に見れない。記憶開放メモリ50,000必要。これ飲み会の席で決めたの???と疑いたくなるレベルです。あんなのは1年フルでやっても1〜2キャスト開放できるかどうかでしょう。
例えば上に挙げたアフターバーナーC、メインストーリー2章だけ追うと唐突に現れて唐突に襲いかかってくる印象しか持てないのですが、キャストシナリオを読むことでその意図がわかります。そのキャストシナリオはまず読めなかったのですが……
そもそもの話ですがヨコオタロウのシナリオを売り文句にしているにも関わらず、シナリオ読む敷居を上げるというのはいかにも噛み合っていません。内部で色々あったんだろうな……というのは少し感じます。
とりあえずの総評
エラゲはスマホゲーム特有のゲームデザイン・システムと個々の素材がマッチしているとは言い難く、「CSで出すべきだった」とよく評されます。
私も取締役アリーナで延々とオートバトルやるよりは、CSでキャスト中心の正統派シューティングとストーリーを楽しみたかったというのはあります。
ただそんな不出来な部分があるのはさておき、「もっとエラゲの続きを見ていたかった」という思いも強くありました。唯一無二のゲームだったんですよこの作品は……
まぁこうして記録に残しておくことで、自分の感情の供養と、セガの偉い人の目に留まってエラゲ2がリリースされる可能性を作っていければと思います。まぁエラゲ2が無理なのはわかっているので10-2追加したエラゲCS版リリースをご検討頂ければと思います。2万円ぐらいなら買います。
次回はデイトナUSAについて書く予定です。よろしくお願いいたします。
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