隣と隣と隣の芝生がボウボウで
落ちていく
どんどんどんどん落ちていく
朝起きること
食べること
植物を気にかけること
食器を洗う事
掃除をすること
トイレに行くこと
水を飲むこと
毎日してきたことが
今日は全然できなくて
ただただ本の世界に逃げ込んだ
空をビュンビュン飛行機が飛んでって
全開の窓から轟音だけが響いてて
それを見ると羨ましいから
本の世界に必死にとどまって
主人公の後ろを確保する
どこに行きたいのか分からないくせに
いつかいつかと
何十年
死ぬまでいつかと言っているのが目に浮かぶ
捨てるものは何もないのに
羨むことも忘れそうで
このままでいいのかもなんて逃げそうになる
数ミリでも前に進みたい
保険ばかりかけて生きてきて
愛想笑いばかり上出来で
ご機嫌取りも疲れ果て
おそらくお互い迷惑だろう
生きる理由はそれぞれだけど
自分の為だけでは満足できないのだけは確かで
誰かに必要とされること
誰かの為に生きること
その価値がある人間であるか
今の自分は替えが沢山いて
別に自分が存在している理由がない
友の成功がまぶしくて
いつか自分だってとまたいつか
人生はまだまだ長くて
毎日毎日同じことばかりで
そして不必要な存在になる
周りの圧が伝わりすぎて
それでも気づかない振りして
またひきつり笑い
家に帰ればここでも独りで
外でも独り
どこでも独り
孤独は危険で
人でいる限り耐えられない
生きる理由が欲しい