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スクールカウンセラーの話

子どもの学校公開日。
いつもなら『いいかな?』とスキップしていたのに、何だか少し心が惹かれて話を聞いてみた。

すらっとしていて、品のある素敵な方。
全国の中高小のスクールカウンセラーとしてもう何十年もサポートされている方。

『ほぅほぅなるほど』『小学生って頑張ってるな』な実技体験も通して、大人たちのウォーミングアップはしっかり整っていた。

限られてる時間できっとたくさん伝えたい事が溢れてきたのだろう。
レジュメから離脱しつつも話が尽きない。
どれもこれも『そうだよなぁ〜』な事でこちらも溢れてた。

以前も触れた我が家の息子は、まだ年長。
ギリギリフリーダムな世界で生き抜いている彼は、まだ得体の知れないお姉ちゃんの学校が好きだ。
そして絶対先の結果は見えてるのに、母とどーしても行きたがる。
着いて5分で『もう帰ろう』っというくせに笑

想定内のイメージをわかして、とりあえずあの手この手で繋ぎ止める。
ここでの器はしっかりと丼ぶり皿になった。
息子も成長した。
“あぁ確かに俺は言った…母と約束してこの場にいる”と少し後悔した表情を見せていた。


聞き手になってみて

いつもなら私があちら側にいるから、『あぁこんな仕草はこう見えるのか〜』なんて、あの目この目で、講師の先生のお話を聞いていたのだが、ふっと自分の中の自分に向き合った時間があった。
ぐっ〜っと色々こらえながらふと目を講師に向けると。

不思議な事に、その講師も“私の中のワタシ”に向き合っちゃった様子。
『あぁー思い出すだけで…』っと胸いっぱいで涙を浮かべる姿に、もう我慢できなかった。

この方も、ワンオペ3人育児をして踏ん張ってきた母。
30年経った今でもその気持ちはフレッシュ。
あの時しんどい!って言えなかった自分に。
それでもそこから抜け出すきっかけを探して見つけ出した時の自分に。
そして学んだことを行動してみた自分に。
フラッシュバックしてた。

そして、まるでその時の自分に寄り添ってるみたいに。
ぎゅって自分の肩を強く抱きしめる彼女の姿に私は自分の姿を重ねてしまった。
貧弱の涙腺はしっかり止めることをやめて。
ボロボロ出てくる涙に、息子はギョッとして急いで手に持って遊んでいたタオルで押さえ込んでくれた。(化粧してたんだけどなぁ〜息子よありがと笑)




人の前に立つ講師だって

そう、何を伝えたいかって。
女性で人前に立ってる人って。
その人自身が成功した例よりも、すごい苦労してもがいてもがいて…それで今の自分を作り上げた人が多いって事。
そしてそれが完成系じゃなくてずっとずっと進化している事。
これってすごい事だと思う。

子育てしてるとかビジネスしてるとか。
その人が偉いとかそれ以外が偉いとか。
素敵なママとか映えてるとか。
ボロボロとかキラキラとか。
稼いでるとか稼いでないとか。

そんな表面的な事じゃなくて。
やっぱり“私の中のワタシ”に出会えた人は、何か新たな境地に行けている人な気がする。

私はこの時、『私だってまだまだ子育て真っ只中。自分だって悩んでないわけじゃない。自分だって母としての自分といつも戦ってるんだ』
っていう自分の心の葛藤に。
“いいんだよ、それで”って、背中を押してもらえた気がした。

こんなベテランだって、ずっとあの時変わろうとした自分の気持ちと向き合って。
それを肥やしにしながら今も前向いて歩いてるんだから…!


私の中のワタシ

今の私よりももっと前。
赤ちゃんの時からの私の話。

先日母と話してたら、懐かしいか話が出てきた。
『あなたは本当に赤ちゃんの頃、ミルク飲んでくれなくて。でもお母さんおっぱいでなくて、細くてガリガリの小さな赤ちゃんだった』

以前の私ならへぇーって終わってる話だったが、発達アドバイザーになった今、スルーするわけにはいかない笑

根掘り葉掘り…母に当時の話を聞き出すと。
出でくるででくる、今の私の体の弱いところの原因が!!笑
これだから面白い!笑
『そうそう!そうだったわ!』って2人で意見が一致して大笑い。

でも、大人になっても繋がってる。
私の中のワタシタチの存在が全部。
そう思ったら、母になって余裕がなくなった時も。
仕事に煮詰まった時も笑
人として自分の事好きになれない時も。
全部ぜーんぶ。
ぎゅって、抱きしめてあげたいと。
本当にそう思う。

私の中のワタシ。
強みとか弱みとじゃなくて。
その時その時の想いに気持ちを向けていくことはとっても大事。

1人じゃ気付けないことも。
やっぱり周りに色んな人がいたらいただけ気づかせてもらえる。

私の中のワタシ。

聞き手になってはじめて気付けた。
自分の気持ちに出会えた事にすごく嬉しくなった、学校公開日でした。

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