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あの綱を引くのは、あなた

こんにちは、山田です。

新型コロナの影響で、WEBのセミナーや研修が増えました。

この形式で、私がありがたいのは、
馴染みのないテーマでも参加しやすくなったことです。

今年の夏は、ライブでは参加をためらいそうなテーマに、
意識的にチャレンジしました。

そのひとつが、
慢性疼痛に対する認知行動療法(CBT)のセミナーです。
(講師:岩佐和典先生/主催:一般社団法人CBT研究所)
 
このセミナーでは、勉強になることがたくさんありました。
私なりに整理しますと、

慢性疼痛に悩まされると、
生活の中でやりたいことがあっても、
・ 痛いので、できない
・ 痛くなるのが心配で、始められない
・ 痛くなって、途中で止める(完了できない)

というように、やる or やらない の「基準」が、
すべて「痛み」になりがちです。

これを、「自分(の意志や考え)が基準」
になるようにしていくのが目標、
というお話しでした。

セミナーでは、それを実現させる取り組みとしての、
CBTの技法が紹介されました。

たとえば、
やる(続ける)or やらない(止める)の基準を、
「時間や回数」にします。

もちろん、基準に達するまでに、
痛みが出る可能性はあります。

でも、そこで止めずに、続ける経験を重ねることで、
少しずつ痛みに慣れ、
作業との折り合いをつけるコツを学ぶ、
というワケです。

とはいえ、言うは易し、行うは難し。
ただ精神論に賭けるのではなく、
さまざまな理解や配慮の上でトライします。

いずれにしても、
元になる時間や回数を決めるのは自分。
痛みと自分との、綱引き。

疲れたり、手の皮をヒリヒリさせたり、
相手の方につんのめったりしながら、
少しずつ自分の陣地に進んでいく営みです。

この営みを、セミナーでは
「痛み次第」から「自分次第」
と表現していました。

これって、
他の多くの悩みにも、当てはまると思います。

やる(できる) or  やらない(できない)は、
不安や怒りの程度次第・・・。

自分が平穏に、無事に過ごせるかは、
上司や後輩、家族や近所の人によって、
決まる、決められる・・・。


カウンセリングや心理療法を利用すること、
こころの健康関連の本などを読むことは、
〇〇次第を自分次第に移すための取り組みです。

その過程でも、多少なりとも痛みを受け入れ、
エネルギーを費やすことが、
もしかしたら、あるかもしれません。

しかしどのみち、
〇〇次第に任せるだけでも、
痛みを被り、エネルギーを使わされるワケです。

私自身は、どうせなら
「自分が納得することにエネルギーを使いたいな」
と思っています。

これは、ホント、その通りだと思います。

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