狂ッテイル とはこういうことさ ――書評:『愛書狂』G.フローベルほか/生田耕作 編訳
レコードバカ一代という、音楽評論家の湯浅学がひたすらアナログレコードへの狂愛を淡々と語り続ける座談会を、学生時代に見に行った事がある。レコードを聴くにはまず スピーカー と アンプ と ケーブル と 針 と プレーヤー が必要で、「100万円あればとりあえずまともなものを揃えられる」なんて言葉を耳にした事もあり、とにかく一つ一つにお金をかければかけるほど良い音で聴けるというのがレコード愛好者の通念である。しかし、一揃い用意したらいいというわけではなく、針ひとつとっても、ジャズ