見出し画像

ダルくて動きたくなくなるのは甘えじゃなかった話

※この記事は私の抱える婦人病の話です。有料部分には飲んでる薬の種類を掲載しています。

※低容量ピルは効果に個人差があるので、きちんと医師に相談する事をお勧めします。


自己紹介に書きそびれていたが、私は現在「月経困難症」治療のために低容量ピルを内服している。

飲み始めたのは2020年の2月だったか。生理痛がやっと治りかけていたある日の深夜、腹部の激痛で目が覚め、そのまま朝まで眠れずにうめいていた(その後多大に腹を下しやっと落ち着いた)。

それまで生理が重い自覚はあったのだが、今回の痛みは流石に何かおかしいと思い、近所の産婦人科を受診、症状を説明し内診をしてもらった結果、「左の卵巣が大きくなって、腸にくっついてますね。痛みは腸が圧迫して悪さしている」という診断を受けた。

この産婦人科には10代の頃から通っていて、その頃もひどい生理痛緩和手段がないか相談していたのだが、当時から「片方の卵巣が少し大きいですね」という話はされていた。

そしてこれ以上大きくならないように、「低容量ピル」での月経困難症治療を提案され、私はそれを承諾した。

診断を受ければ保険が効くし、2018年からジェネリック薬品も出回るようになったおかげで、私はようやく「低容量ピル」に辿り着けた。

飲み始めてから最初の月、症状が激減した。

それまでの辛さを「10」とするならば、初月の辛さは「2」くらいしかない、という感覚は、あまりにも楽で、血液検査で軽い貧血と診断された事もあり、「身体から血が減らないだけでこんなにも軽くなるのか!!!!」と驚愕したのを覚えている。が、そもそも失血する事自体が身体への負担となるし、減った血液の再生産にも負荷がかかることの方が当たり前だ。

失血するのが当たり前、な日々を送ってきた身としては、「こんなに楽になっていいのか!?」と当初は思っていたが、誰かに許可をとらないと月経困難症の治療などしてはいけない、なんて決まりもなく、楽になった分確実に生活が快適になった。

毎月毎月、眠気とダルさをコーヒーで誤魔化しつつ、痛みを鎮痛剤で一時的に緩和させ、仕事がない時間は安静にしながら不安定な情緒に対してできるだけ気を紛らわせて対処し、「こんなに苦しいなら閉経なんぞ待たずに早く丸々取ってしまいたい」と嘆いてた日々は、過去になった。

今でも休薬期間には昔と同じようなダルさや眠気に襲われるのだが、訪れる日の予想ができて明らかに期間が短くなった分、自分の身体を労るべく準備などができるようになった。

そして「ダルい」という言葉や、実際の倦怠感にに対して、私の中にはなんかしらの刷り込みがあるな、と今日感じた。

言葉にするとこんな感じだ。

体がだるくて失血し続けてて注意力散漫になる時期が長い分、それを堪えて、だるくない時期には普通にできていた事を最低限でもできなければ使い物にならない。「ダルい」からって仕事をサボる言い訳にしてはいけない。「かったるい」と思う前に仕事をしろ。ダルさでサボるのは甘え。仕事で役に立たないなら道具失格だ。

書いてみてよく分かるが、なんというか、あまりにも、自分に対して労りのない言葉ばかりだった。「仕事ができる自分」にしか価値がないと、どこかで思い込んでいたんだな、と今ならよく分かる。

あと、学校行事などを「ダルい、かったるい」などでサボる同級生に対しての憤りが、今さら自分に向いていたのではないか。

この辺りの感覚は気を抜くとすぐに自分を追い込み始めるので、今は意識して「ダルいのは甘えじゃない。ホルモンバランスが崩れて、痛みや疲労が蓄積するとダルくなるのは当たり前。これが出てきたらまず身体を労わる事にする」と自分に言い聞かせている。

ここから先は

167字

¥ 100

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?