肩越しに、惑星。
夫が 木星を連れ帰ってきた。
場所は 私から見て左肩越し。
休日に息子を連れて買い忘れの野菜を買うついでに少し遊んだ、磨りガラスの薄水色に オレンジジュースを数滴たらしたみたいな夕暮れ始まる頃だった。
「はいれる ?」
思わず投げかけた問いかけに
「ん。」
わかってかわからずか 分からないけれど
夫は何の変哲も無く 短く答えた。
その返事通り、木星はすんなり玄関扉をお上手にくぐってみせた。
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