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コロナ感染者数の読み解き方

 COVID-19が発生してから、連日感染者数が発表されるようになったが、未だに感染者数が「線形」に表示されていることが多い。しかし、感染者数のように爆発的 (=指数関数的)に増える場合、その変化を正しく理解するためには、「対数グラフ」と呼ばれるものを使うほうが遥かに優れている点が多い

実際、これを理解していなかったために、特に流行初期の2020年2月前後、メディアも、そして恐ろしいことにおそらくほぼ全国民が、「感染経路は追跡されておりコントロール下にあるから大丈夫だ」と思い込もうとしていたように思う。しかし実際には感染者数は爆発的に増加していき、4月上旬には800人に達した。これは対数グラフを見ていれば誰でも簡単に予想がついたことである。800人に達した途端に論調が変わる様子に、深く失望と憤りを感じたのをはっきりと覚えている(注1)。

そこで今更ではあるが、感染者数がいかにして増加していくのか、その増え方を万人が正しく理解するためには必要不可欠である「対数グラフ」とはなにか、なぜそれが優れているのか、そこから何が読み取れるのかを、できるだけ簡単かつ直観的に説明したい 。

注1)当時、プロットを公表して予測するのは素人として流石にためらわれた。しかし、さすがに対数グラフで見るべきであるというのは、今となってはわりと妥当な主張だろう。

指数関数的増加とは?

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