誰もみんな 君のようならいい
Netflix映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』を観た。世代的にはこれと『花束みたいな恋をした』の中間くらいに生まれた者なので、絶妙に出てくるアーティスト名などが刺さらず感傷のようなものが湧きあがらず助かった。と思いきや私は後追いで90年代東京カルチャー憧れを抱いて来たため、伊藤沙莉さんの役柄なんかはまさにある時期の理想像でオザケンをはじめとして登場するMAYA MAXX等のキーワードには割と叫び出しそうになった。良い映画でめっちゃ面白かったけど、懐かしさやエモさみたいなものとは可能な限り無縁で生活していたいのでつらかった。未だに「普通が嫌だ」と思っている節はあるし、当時のQUICK JAPANは捨てられず本棚の良い位置に今も鎮座しているから充分エモゾンビかもしれないけど。
ちょっと前にランジャタイのオールナイトニッポン0で、エピソードメールの部分部分にサンプリングしたナンチャンの声を載せるというのをしつこくやっていて、出先で聞いていたため笑いを我慢していたらしんどくて涙が出た。というか堪えられずに声出して笑っちゃってた。タイミング ~Timing~は本当に良い曲だなーと1年に1回くらい思い出すが当時はポケビ派だった。地元の勢力的にブラビ派と公言するのは結婚相手にフローラを選ぶくらいの後ろめたさがあった気がするのだがなんでだったっけ。結局90年代のことばっかり言っている人だ。
今更ながら『コンビニ人間』を読んだ。普通と括られることへの抵抗感の、根底にあるものはまさにこれというものが書かれていてタイミング的に救いがあった。
週末すごく久しぶりにライブハウスに行った。記憶が正しければこのような状況になってから初めてのはずなので2年振りとか。大きい音の波動みたいのがぶつかってくる感じがめちゃくちゃシンプルに最高楽し〜い!! と思った。行ってよかったな。しかし学生時代に何度も通ったライブハウスだったので、また感傷が湧きあがってきていけない。