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【女湯事件ボ30】こっそり心配する男湯陣営
そのおばあちゃんは、
フロント前でコーヒーをそっと飲み干し
「さようなら」
と暖簾をくぐった。
「あぁ、、よかったぁ。。」
常連おじちゃんと
番台のおじちゃんが
顔をみあわせ、胸をなでおろす。
「あのおばあちゃん、
一か月ぶりだったんですよ。」
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どうやら病で入院しており
久しぶりの銭湯だった様だ。
おばあちゃんの言葉を思い出し、
なるほどと理解をした。
「最近、顔が白くて綺麗になった
と皆言うんです?
でも、ちっともそうじゃない。
薬の副作用なんです。」
おばあちゃんは、照れているかの様に笑ったんだ。
「どっちだって、あなたは素敵なんだから~!」
こういう時にスカッと笑いあえる間柄っていいな。
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「店主さん、私、
今のおばあちゃんみたいになりたい。」
なんか、思わずポロリと言葉が出てきたんだ。
「そうでしょう?
所作が綺麗だったでしょう?」
妙におじちゃんは共感してくれた。
あんまり人を褒めないおじちゃんがね。
おばあちゃん、良かったね。
来れてよかった。
実は、皆こんなに、
あなたの事を待っていたんだ。
やすこ。