【女湯事件ボ22】銭湯のヌシとは、なんなのか?
”銭湯の女湯には「ヌシ(主)」がいる”と言われる。
たまに問題視までされる。
しかし、「ヌシ」って何だ?
女湯の空間を仕切り、
他のお客さんに影響を与える人
という意で使われている、、、気がするその言葉。
私なりに、銭湯の「ヌシ」定義すべく、
ヌシ初体験を振り返ってみた。
♨️
銭湯巡りを始めたばかりな頃。
多分都内で三軒目くらい。
町田忍さんから「銭湯は末席が無難」
と聞いていたので、
その日も、入口近くの排水溝近くに着席。
ぞくぞくと道具を並べていたら、、、
気配、がする。
ん、ご婦人が立ちはだかっている!
「そこ、私の席なの。。」と言われ、
ポカン?とした私。
「どいてもらえますか?」
「あっ、は、はいっ!!」
「幼い頃からこの席座っているのよ、
ごめんなさいね」
ご婦人は微笑んでいた。
そうか、大先輩ってワケだ!!
「す、すみません!」
その時しばらく心臓がバクバクしていたと記憶している笑。
「移動します!」
笑顔は作ったつもりだが、小心者の私。
ビクビクしながら湯に浸かった。
また何か言われる(指摘される)んじゃ?
と思いながら過ごしていたのだ。
席譲りの話は、
都市伝説的に聞いた事あったけど、
自分が体験するつもりではなかった。
今となっては、
席譲りを依頼されても、
その気配を出されても、
逆に愛おしく感じてしまう程だし、
相手によっては、そこから会話が始まる
と思っている。
でも。もしかしたら そのたったの一度で
銭湯に距離を感じてしまう人もいるかもしれない。
なぜそこで私が女湯に懲りなかったかと思えば、
銭湯好きな方から「そのご婦人は”ヌシ”である」と笑われたからだ笑。
「浴室のカランは通常予約制ではない。
ローカルルールでしかない。
文句言い様のない末席に座っていても言われるなら、
そのルールを自ら作っているのが”ヌシ”」と。そう思うとそのローカルルールが面白く思えてきた。楽しんでしまおうと。
ただ、その席譲りを経験した銭湯は、
8年くらいご無沙汰してしまった。
意識していたわけではないが、
なんとなく行かなかった。。
もちろん、8年ぶりに行っても、
あの時のご婦人に会うことはなかった。
そう、束の間の出会い。
また機会があったとしたら、
私はどんなリアクションできるだろう。
やすこ。
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