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ベルベット・リップ

パンジー
思い耽る花
この唇から
こぼれるすべての言葉が
花の蜜のように
確かな明日を
紡ぐものであればいいのに
願っては 俯く

《ベルベット・リップ》
ミリペン・透明水彩・色鉛筆/2019年

Comment
以前パンジーの花びらを触ったときに、感触がビロードに似ていると思ったことが、作品のアイディアになりました。また、すみれの下部の花びらを「唇弁」と呼ぶと知り、それも作品とタイトルのアイデアとなっています。

そして、パンジーはフランス語のパンセ(思考)という言葉から名付けられたこともあり、どこか考え込んでいる様子の少女となりました。