見出し画像

数字の秘密がこんなに楽しいなんて!魔法の絵本『かずあそび ウラパン・オコサ』

谷川晃一さんの絵本『かずあそび  ウラパン・オコサ』
これはただの絵本じゃありません。

まるで数字の世界に誘う魔法の本!
1と2だけを使って数を数える「二進法」という数学的な仕組みを、遊び感覚で学べるなんて、どんなトリック?と最初は半信半疑。

でもページをめくり進めるうちに、「あれ?なんか分かってきたかも」と不思議な感覚に。
そしてその瞬間、ルールのカラクリがピタリとハマり、「ウラパン!」と思わず叫びたくなるんです。
本の中に仕掛けられた楽しさが、読者をいつの間にかにしてしまいます。

特に心を掴まれたのは、子どもたちが「ウラパン!」や「オコサ!」と歓声をあげる場面。
何かを理解した時のあのキラキラした瞳
その無邪気な喜びがページ越しに飛び出してきて、こちらまで思わずニヤニヤしてしまいます。
そして気づけば、自分も子どもたちと一緒に「ウラパン!」と言いたくなっている…そう、この絵本には、大人の心まで解きほぐす魔力があるのです。

しかも、テーマが「二進法」というから驚き。
普通なら「え、なんか難しそう…」と敬遠されそうな数学的な話が、こんなにも親しみやすくなるなんて!
その秘密は、谷川晃一さんの色彩豊かでユーモア溢れるイラストにあります。カラフルで楽しげな絵たちが、数字の世界をただの「ルール」ではなく「冒険」に変えてしまうんです。数字にちょっと苦手意識がある人でも、「あれ、これ面白いかも?」と思わず言ってしまうこと間違いなし。

さらに、この絵本は一度読んだら終わりではありません。
何度も読み返すうちに、新しい発見がどんどん増えていくのです。最初に見逃した細かい仕掛けに気づいたり、別の視点から物語を楽しんだり。一冊でこんなに豊かな体験ができるなんて、贅沢すぎる

『かずあそび ウラパン・オコサ』は、単なる子ども向けの絵本ではありません。「数える」という何気ない行為に、こんなにも驚きと発見が隠されているなんて!
谷川晃一さんは、日常の中にあるルールや仕組みを、まるで宝探しのように楽しむ視点を教えてくれます。
これこそ、子どもにも大人にも必要な「遊び心」そのもの。

この絵本は、親子で楽しむのはもちろん、大人だけで読んでもハッとさせられること請け合い。何気なく数を数えるときの感覚が、ちょっと特別なものに変わるきっかけになるはずです。

ぜひ手に取って、「ウラパン!」と叫びながら、数字の世界に隠された秘密を一緒に見つけてみてください。きっと、新しい扉が開きますよ

紹介絵本
谷川晃一(1999)『ウラパン・オコサ』童心社


いいなと思ったら応援しよう!

木山すみれ
もし、私を応援してくださる方がおられましたら、サポートしていただけるととても励みになります!!