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角田裕毅、レッドブルのシート獲得は可能なのか?

セルジオ・ペレスの不安定なパフォーマンスが影を落とし、レッドブルの次期チームメイト候補として多くのドライバーの名前が取り沙汰される中、角田裕毅の動向も注目を集めています。レーシングブルズ所属の日本人ドライバーである角田は、2025年のペレス後任としてのレッドブル加入の可能性について、冷静な視点を示しています。

ペレス問題と角田の立ち位置

2024年シーズンに入り、セルジオ・ペレスのパフォーマンスはアップダウンが激しく、その安定性の欠如がチーム内外で議論の的となっています。ペレスは理論上、2025年末まで契約があるものの、チームとしてはさらなるパフォーマンス向上を求めている状況です。レッドブルというトップチームでの要求は高く、フェルスタッペンに続く役割を全うするには、卓越したドライビングと安定感が必要不可欠です。

この中で、角田は自らのポジションを冷静に分析し、今後の可能性についても視野を広げています。ガブリエル・ボルトレートの2025年ザウバー加入が決定し、残る移籍市場は唯一レッドブルグループに限られました。レッドブルが次の一手を模索する中で、角田の名前が挙がることは当然の流れであり、彼自身もその準備が整っていることを強調しています。

フランコ・コラピントの台頭

一方で、今シーズン後半においてフランコ・コラピントの名前が急速に注目を集めています。イタリア系アルゼンチン人のコラピントは、ウィリアムズでサージェントに代わってシートを得た後、短期間で素晴らしいパフォーマンスを見せています。その成果は、クリスチャン・ホーナーからも高く評価され、2025年にフェルスタッペンのチームメイト候補として取り上げられるほどです。

角田は、コラピントについて「彼が候補に挙がらないならむしろ驚く」とコメントしており、その実力を評価しています。この発言からも、角田が自身だけでなく、競争相手の実力を冷静に見つめていることがうかがえます。レッドブルのシートを巡る戦いは、実力主義であり、その中でコラピントが候補に挙がることは、角田にとってもプレッシャーであり、同時に自らの成長の糧となるでしょう。

レッドブル加入の準備は整っている

角田は、自らの準備が整っていることに確信を持っています。「僕はレッドブルでの準備はできていると思う」という言葉からは、彼の自信と覚悟が伝わってきます。フェルスタッペンと同じチームで戦うことは、F1ドライバーにとって非常に大きな挑戦であり、特に現代F1において最も成功しているドライバーの一人であるフェルスタッペンの隣に座るということは、計り知れないプレッシャーを伴います。

角田はフェルスタッペンについて「彼は現時点で最高のドライバーで、多くの技術を持っている。だから色々学びたい」と述べており、彼との共闘を前向きに捉えています。このコメントには、自らの成長に対する積極性と、フェルスタッペンという優れたパートナーから学ぶ姿勢が感じられます。これは、レッドブルが求める次世代のドライバー像とも合致しており、角田がシート争いにおいて、一つの選択肢であることを示唆しています。

角田にとっての次のステップ

現在、角田にとって最も重要なのは、今シーズン残りのレースで一貫したパフォーマンスを見せ、チームに対して自分がフェルスタッペンのパートナーにふさわしいと証明することです。これまでのキャリアでの経験、特にアルファタウリでの苦しい時期を乗り越えてきたことは、彼の成長の証です。

レッドブル加入のためには、パフォーマンスだけでなく、チームプレイヤーとしての姿勢や、技術的なフィードバック能力など、総合的な評価が求められます。角田は「今は自分のやるべきことに集中している」と語っており、目の前の課題に全力で取り組む姿勢を示しています。この冷静さと自己分析能力こそが、彼がレッドブルという大舞台に立つために必要な要素でしょう。

ペレスが続投するのか、それとも彼の後任として誰かが選ばれるのか、そしてその中で角田がどのように戦っていくのか――その答えは、今後のレースでの彼のパフォーマンス次第です。しかし、角田が既にレッドブルでの挑戦に対する準備ができていることは明らかです。今後の彼の走りに、ますます期待が高まります。

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