未来に咲く花〜7話〜
俺は朝目が覚め、下に降りるとミカは学校の支度をしており、母親と父親はもう家から出て行ったようだ。
「おはよう」
「おはよう、寛太よく眠れた?」
「うん、ありがとう」
ミカはどうやら支度で忙しいようなので朝はとりあえず最低限の挨拶だけして椅子に座った。
「じゃあ行ってくるね、寛太は昨日のゲーム機で映画でも見てくつろいどいて」
「分かった。気をつけてね」
「ありがとう、じゃあ行ってきます」
そう言いミカは急いで家を出て行った。
そして昨日のゲームに何かヒントがあるのじゃないかと思っていた俺はゲームを始めようと思い、電源をつけようと思ったが、ゲームの電源の付け方がわからない。
あまり変なところをいじって壊してしまったらいけないのでとりあえず分からないものは放置しておいてミカが帰ってきたら聞いてみようと思い、その日はゲームは諦めた。
さて、誰もいないしすることもなく暇だなと思い周りを見渡すとテレビのリモコンらしきものを発見した。
あまり現代のものと操作も変わらないのが幸いし、テレビの電源を付けることに成功。
テレビはニュース番組が付いており、偉そうな50代くらいのおじさんが何かを語っている。
このおじさんも本来であれば年下なのかと思うとなんかおかしな気分だなと思った。
どうやら何か政治の事で議論をしているようだが、自分の生きていた時代の政治でさえ興味がなかった俺に2070年の政治の話は全くもって興味を持てなかった。
少し眠くなったのでテレビを消し二度寝することにした。
そして目が覚め、暇なのでまたテレビをつける。テレビのある部屋に行きテレビをつけて時間を潰そうと思った。
テレビではお昼のワイドショーみたいなのがやっており、何やら有名な会社の社長が殺人の罪で捕まったらしい。
しかもこの世界で俺が生きていれば同い年である人だったりチップがあってすぐ犯罪もバレる世の中で犯罪を犯してしまうなんてとは感じたものの、まあ捕まってでも殺したいような理由があったのだろうと思っていたら、ドアが開く音がした。
「ただいまー」
どうやら誰かが帰ってきたらしい。
誰かと思い振り返ると母親が疲れた顔で帰ってきた。
「こんにちは」
俺はそう言い、テレビを見続けた。
そしてテレビを見ると母親がこう言った。
「この事件今騒いでるのよねー、チップが普及してから犯罪は減ってきてるらしいけど結局人間、覚悟を決めたら捕まろうが何しようが罪は犯しちゃうんだろうね」
俺は少し考えさせられた。
そんなこんなで時間をつぶし、空も少し暗くなってきた頃誰かが帰ってくる音が聞こえた。
「ただいま」
鼻を啜りながら、入ってくる女性の声が聞こえたので美香が帰ってきたのだと思い振り返ると。
泣きながらミカが帰ってきた。
「どうしたの!?」
心配したお母さんが驚きながら理由を聞いてみる
「実は。。」
その理由を聞いて俺もお母さんも驚愕した。
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