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物語をホロスコープで読む。銀河鉄道の夜 編

すでに東の空ではお月さまがくっきりと出ていましたが、その反対の西の空では、ぎりぎりとお日様がなお燃え盛っているのでした。

ふとホロスコープを出してみると当たり前ですが空そのままの配置。自分がホロスコープの一線の地上に実在し立っているのだと実感し、心が震えました。

太陽と月と海王星でグランドトライン。
そして今夜(今)には冥王星が加わりカイトになるのだなあ、と。
(注 2021/07/18)

これはどういう意味になるのだろうと考えてみたのですが、

・ 情緒性の広がり
・ 運命共同体への憧れ
・ 押し付けられる正解
・ 激震と共に開けていく展望

通り一般ではそうだけれど、空に震えた今はこの解釈がなんだかとてもつまらない読みのように感じたのです。

そこからまたウンウン唸って考えていたら、銀河鉄道の夜の1シーンがぽっかり浮かんできました。

銀河の出会いと別れの中で、また二人きりになったジョバンニとカムパネラ。
「どこまでもどこまでも 僕たち 一緒に行かう」と熱ぽく語ったジョバンニに対して、カムパネラも「あゝ きつと行くよ」と応えます。

しかし、この言葉のすぐ後にカムパネラは汽車の窓の外を指さして「あつ あそこにいるのぼくのお母さんだよ」と言い放ち、忽然と消えてしまいます。

その後、草原の丘で目が覚めたジョバンニは、カムパネラがもう生きてはいないということを知るのでした。

冒頭でも少しホロスコープについて触れましたが、水のグランドトラインは感情がとめどなく循環し流れている様を表します。

個人図でいうならば、とても感受性豊かな方、他人との共感能力に長けている方です。しかし「枠」が無いと「流されやすい」という部分もあります。

今回で言うと、グランドトライン、、、120度×3で正三角形なのですが、頂点に対して一本の矢を射るように刺さっているのが冥王星。

冥王星はパンドラの箱のようなもので、てんやわんやの一番最後に「ほんとうに必要なもの」に導いてくれるのです。

このホロスコープをジョバンニのものと捉えると、どこまでもいついつまでも一緒にいようね、という水エレメンツのグランドトラインの吐露に対して、冥王星の不可抗力ともいえる別れ。しし座火星とさそり月の耐え難い孤独と屈辱。

ジョバンニ少年にとってカムパネラは「ほんたうのさいわいとはなんだらう」という疑問と向き合う、引き金のようなものだったのかもしれません。


私たちはホロスコープに「生きる意味」をなんとかして見つけよう重ねようとします。

しかし、その思いとは全く関係のないところで生と死は流れていて、また天も同時に流れているのだなあ、と感じました。

「星めぐりの歌」 作詞作曲 宮沢賢治

あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の  つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。

オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。

大ぐまのあしを きたに
五つのばした  ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。

この歌詞にもある

あかいめだまの さそり

この「赤い目玉」はアンタレスという恒星を指しています。

ホロスコープ上ではいて座に位置しており(いて座9.52度)、思いがけない出来事・撃必殺・勇気・水面下の取引などを暗示するそうです。

参考 ホラリー占星術 著いけだ笑み先生

いけだ笑み先生の御本はもう一冊持っているのですが、例えが大きすぎなくて(タマシイ、運命、天職、などのスピリチュアル的な解釈がほとんど無い)、とても解りやすいのでお勧めします。

占星術関連の本に関しては良きものをピックアップして、いずれ記事したいと思っています。

それでは、また。

つちのと

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