成分評価の基準作り
今回はどうやって成分評価の基準を作ったかを解説させていただきます。
温まりの三大成分として、塩素イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオンがあげられますが、
しかしそれぞれの成分は、成分量の最大値が違うことや、その成分は源泉全体としてみた場合どのくらいの割合なのかなど、評価基準を作るのには大変苦労した記憶があります。
(例えば最大値として、塩素イオンは最大値約40000mg、炭酸水素イオンは約7000mg、硫酸イオンは約3000mgと様々なのです。)
基準を作るにあたって注意したことは、落とす基準ではなく、拾う基準にすることでした。
そのため基準を20回以上作り直し、全て評価を作り変えたりもしたものです。
そこでネックとなったのが福島県旅館 微温湯温泉 二階堂の泉質でした。
これほど特異な泉質をどう評価するのかの力量を問われたのです。
泉質の評価は、成分の最大値を加味しながら、また平均値のバランスなどを見ながら評価基準作りをするのですが、
評価基準として、3評価 「クリア 」 4「銅」評価 5「銀」評価 6「金」評価のアイコンを付けることにし、
(温度に関して0評価は無しとし、温度の低い場合のみ2評価を付けました。
例えば38度は0評価ではなく2評価となります。
また成分については成分量が少ない場合は0評価としております。)
評価作りに関しては、こればかりはどれだけ数多くの温泉分析書を見たか
にかかってきます。(私は15000軒以上見ております。)
またどの数値が多い分布となるのかなどを加味しながら基準値作りをしました。
湯守人 Kentが成分評価のポイントについて解説させていただきました。