今でも忘れない12年前の5月⑩
そのお婆さんに一部始終話した。
そして、霊視?のようなものをしてもらった。
「あんた、別に怖いだけで害はないでしょ?」
『あ、確かにないです』
そのお婆さんいわく、俺についている霊は俺の二個前に住んでいた人(大柄な髪の長い男性)で少し前に事故にあって亡くなっているらしい。
楽しかった思い出が多かったこの部屋に出てしまってはいるものの、悪い霊ではなく気にしないでいればすぐに怪奇現象もなくなるというものだった。
少し安堵した。
その日は朝までそのバーで過ごした。
久しぶりに安らげた時間だった。
マスターとお婆さんにお礼を言い明け方帰宅した。俺はぐっすり眠ることができた。
それから二ヶ月。。。
あれ以来パッタリと怪奇現象がなくなった。
中々実家に帰れてなかった俺は久しぶりに実家に帰り両親に無事を報告した。
母もかなり心配していたらしく安堵していた。
二日間だけではあったが久しぶりの地元でとてもリフレッシュする事が出来た。
また明日から部活に勉強に頑張ろうという気持ちになれた。
夜中に名古屋について部屋に戻ろうとするとH先輩に会った。
「おつかれーす」
『おつかれーお前昨日の夜中足音うるさかったぞー何してたの?』
「え?」
完
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