今でも忘れない12年前の5月⑥

怪奇現象が続き、友達の部屋に寝泊まりさせてもらってから約1週間が経過した。

友達にも迷惑がかかるしこの辺で自分の部屋に戻ることにしよう。そう決めた。

エレベーターで部屋に向かっているとH先輩に遭遇した。

「おい、お前昨日の夜中足音うるさかったぞ笑何してたの?」

自分で背筋が凍るのがわかった。

『あ、いやあの昨日自分の部屋で寝てないです。あれからも怪奇現象が続いてたんで最近Yの部屋泊まってました。』

「え?何人かの足音が聞こえた気がしたから、、気のせいかな?」

『Hさん、、もう僕精神状態やばいです。』

「バイト先のマスターが霊感強くて相談乗ってくれるお客さんいるっていうからちょっとお前今度うちのバー飲みにこい」

『わかりました、、お願いします、、』

「明日も朝から部活だから寝坊すんなよ」

『わかりました。おやすみなさい』

まあ、そんなこと言いながら眠れるわけもなく、テレビを見ていた。

いつのまにかウトウトしてしまった俺は時計の針を見た。

2時22分。

ちょっと気味悪いなと思ったその時。

パンっっ!!!

ぐっっぎっ!

ラップ音と共に体が動かなくなった。

続く

#note #日常 #小説 日記

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