「石になった神さまの居場所」概観2
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前回に続いて詳細な説明は抜きで佐賀県にはどのような「石の神さま」がいらっしゃるのか覗いていきましょう。
例えば蛎久天満宮(佐賀市)には特に神仏習合の色濃い神さま仏さまが渾然一体となってお祀りされています。石仏や「中央」「十一面観音」「愛宕社」「川の神」「水神」の刻名が見えますが、やはり佐賀特有の「中央」が多いようです。
また別の場所には石造の恵比須様が並んでいますが、佐賀から筑後川を挟んで福岡県筑後地方にはこのような恵比須像が多くあり、中には「西宮」とだけ刻まれた「文字恵比須」もあります。有明海周辺の恵比須信仰はそれだけで論文がいくつも書けそうな壮大なトピックですのでここらへんにしておきます。
また「中央」と同じぐらい多く見るのは「天照太神宮」、「天照皇大神」、「太神宮」など伊勢系の「石の神さま」です。細い石柱であったり丸い板状であったり様々な種類があります。
「八天狗」も佐賀でよく見る「石の神さま」です。嬉野市には八天神社もあり佐賀市周辺では天狗信仰が盛んです。特に八天狗(愛宕山、比良山、大山、大峰山、鞍馬山、飯綱山、彦山、白峰山の天狗)を防火の神として崇拝しています。
福母八幡宮には「朝日天皇」や「三角坊命」などもあります。
味島神社(嬉野市)には「生田大明神」(兵庫県神戸市の生田神社でしょうか)や「八大竜王」があります。
まだまだ色々ありますが、今回はここまで。