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NEW DAYS ★ プチDAYS★ブルックリン物語

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ブルックリン在住の大江千里が日々の暮らしを綴る6000字前後の読み応えあるエッセイ。「NEW DAYS」も仲間になりました。単行本『ブルックリンでジヤズを耕す 52歳からのひとり…
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#manry

特別寄稿最終章 7 「EATALYへ」

[Sleep No More]への期待が高まっていただけに、コンセプトは面白いのに行われている芝居やその演出がゆるすぎてオジキは後半壁にもたれかかってため息。ついに「出口はどっちですか?」を連発、やっとの思いで外に出れた時、拷問から解放されたように心の底からホッとした。 Manry 曰く、 「やっぱり見終わった後にハッピーなんがあたしは好きやわ」 デビルオジキ曰く、 「と言うよりもNYUの演劇科の学生アルバイトですか? だよこのレベルじゃ。芝居のできないど素人に芝居を

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特別寄稿 6 「雨に濡れながら駆け込む人がいる」

傘の群れもない土曜の昼下がり。 ヒカルはWall街を見たいと言う。FRB銀行(日銀みたいな銀行)や、 証券取引所も。目的があるというのは強い。 あいにく雨がぱらついてきたけれど3人のスピードは上がる。玉手箱の様なN Yはぼーっとしてると飲み込まれて思わぬ時間を費やしてしまう。それも楽しいのだが目的があるのならばそれを淡々とやろう。 建物の中には入れないけれど雰囲気を掴んで、あっちこっちから写真を撮影してへーすごいなあとか本物やあと感嘆の声を上げている。オジキは彼の様子

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特別寄稿 5 「キラキラ溢れるN YにThumbs Up!」

「わ、めっちゃ楽しい。最高!」 心からみんながそう思ってる、そんなエンタメが「SUMMIT」だ。 「エッジ」は天候もあり、不本意な結果だったので、ハードルを上げずに向かったSenry, Manry & ヒカルだったが、「SUMMIT」のあまりの楽しさにそれぞれが近くにいるのに常に「どこどこ」「こっち」の迷子状態。 もう自分のことしか頭にない。嬉しい、楽しい、最高!

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特別寄稿 4 「MOMAはいかが?」

賑やかな家はいいものだ。 普段ぴとふたり生活なのでリビングにもうふたり増えて活気があるのが楽しいし新鮮。ぴもパパだともう飽き飽きしているのかあまり動かないが、Manryやヒカルがいると常に一緒に動いて行動している。それがまた楽しい。 大江家の朝ごはんはパンにスクランブルエッグ、そして野菜スープにコーヒーだ。味にはうるさいヒカルはうちにある頂き物の緑茶のパックにはまったようだ。 「いただきまーす!」 ご飯が終わるとお皿などの洗い物、衣服の洗濯、乾燥機回し、そしてお出かけ

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特別寄稿3 「チャイナタウンからエッジへ!」

3日目も発送をManry & ヒカルに手伝ってもらう。申し訳ないけれどここはお願いしちゃおうと甘えちゃう。アザース。 郵便局のプリペイドが奇跡の復活をしたのでサクサク小判で宛名を打ち込んでプリントアウト。最後の17名様のパッケージを完成させた。度々起こるアカウント乗っ取りによる嫌がらせもこの日は大人しくて無事に作業を最後まで終えることができた。そういう意味でもサクサク「今のうち」と頑張る。 一言も喋らずに手伝ってくれる Manry & ヒカルに大感謝しながら、一番最後のお

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特別寄稿2 「PNDにバイトが増えた理由」

なんとPND Recordsにバイトが入ることになった。 やってきたばかりのNYブルックリンにて梱包&発送に奮闘するアンクルを助けてくれることになった。主に午前中の早い時間の勤務になる。 1日目は中央郵便局だ。「日曜日」に開いているのはここしかない。夕方5時までに今日出来る分を15個ほど作る。Manryにはこの日郵便局のサイトが止まったので(アメリカではよくあること)プリペイドができないので、一枚一枚手書きでラベルを書いてもらうことにする。 「ええよ」 ヒカルには僕が

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特別寄稿 1 「Manryと光,RETURN to NYC!」

Manryと光がNYCに帰って来た。 4年ぶりの夏2回目のNY。 ManryはSenryの4歳離れた妹。 ヒカルは彼女の次男、Senryの甥っ子、今年20歳の現役大学生。 光陰矢の如し、2019年に父が亡くなった後、気分転換に以前 Senryが住んでたブルックリン宮殿に二人でやって来て以来のN Yなのだから4年ぶりだ。 エンパイヤステートビルへ登り、自由の女神に会いにいき、コリアンラーメンを食し、オペラ座の怪人を1列目で鑑賞し、ナイアガラの滝へもDay Tripを敢行し

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プチDAYS「Senry Manryの結束」

「あんた、頭大きくなったんちゃうん?」 いきなりのセリフに寝間の上の時差ぼけのSenryは飛び起きた。 「知らんけど」 失礼しまくらちよこ。 言いたいことを言う。それが兄妹のいいところでも言っていいことと悪いことがある。僕は寝ぼけ眼をクシュッとこする。 「完全に昼と夜とが逆転してるね。晩御飯、あの店まで車で送ったろか?」 「ああ、お願いするわ。助かるしー」 Senry にとって朝ごはんである夕食が始まる。少し早い5時半だが Manry がお店に「もしもし、兄が一

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