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NEW DAYS ★ プチDAYS★ブルックリン物語

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ブルックリン在住の大江千里が日々の暮らしを綴る6000字前後の読み応えあるエッセイ。「NEW DAYS」も仲間になりました。単行本『ブルックリンでジヤズを耕す 52歳からのひとり…
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2020年10月の記事一覧

ブルックリン物語 # 66 "Tune Up"

マンハッタンヘンジ(英: Manhattanhenge)。ニューヨーク市マンハッタン区の碁盤の目状の大通りの東西方向のストリート(通り)に沿って太陽が沈む、太陽が昇る、という1年に2回起こる現象がある。マンハッタンヘンジの時期には、観測者は東西方向の通りのいずれかに立つと、太陽がそのストリート(通り)の中央線に沿ってニュージャージー方向に沈んでいく、ロングアイランドから昇ってくる光景を見ることができるのである。僕は偶然これに出くわしたことがあるが人工的な都市が圧倒的なエネルギ

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ブルックリン物語 #67 "In a Sentimental Mood"

この日の記憶は朧げでどこか切ない。 なんてことない平凡な1日であるはずだった。地下鉄に乗ってカイロプラクターのドクターの施術に行き肘や指や肩のコンデイションを整えていただいた。 終わって外に出ると春が見え隠れするのが気持ちよく、少しだけ風を受けて歩いた。その道すがらにあるデリに立ち寄った。ここまでは悪くなかった。次の打ち合わせまで時間があったのでさっくり「オイスターの唐揚げ」などを買って窓側のスタンド席で景色を見ながら平らげた。 まず体が整い気分が良かったのでこの日は冴

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