【第2話】無人運営のためのIT導入~セキュリティー編~
世界遺産 熊野古道の1棟貸し宿「SEN.RETREAT」 で事業責任者をしています、大﨑庸平(おおさき ようへい)です。
前回の『【第1話】ご挨拶&SEN.RETREATの思い』に続き、無人運営を成功させるために必要不可欠な”セキュリティー”について、解説したいと思います。
無人運営の心配事
「無人運営」はフロントに誰もいないため、セキュリティー面は心配事の一つではないでしょうか。
お客様にとっては「勝手に入ってこないか?安全面は大丈夫か?」の心配があると思います。
事業者にとっては「盗難や物損があっても誰も気づかないのでは」などに悩まされるでしょう。
スマートロックで安全性と利便性
そんな時に僕たちが出会ったのがスマートロックというシステムでした。スマートロックは主に「安全性」と「利便性」の2点が優れており、無人運営には必須のシステムです。
【安全性】
・滞在期間のみ有効な番号:自動発行される暗証番号はお客様毎に異なり、滞在期間のみ有効なため、不正利用を防止し宿泊者の安全を守ります。
・トレーサビリティの確保:暗証番号はお客様だけでなく、食材発注の業者様や清掃の方などにも割り振れるので、誰が何時に入ったかが明確になります。
【利便性】
・キーレスで滞在可能:施設の入退室は自動発行される暗証番号で行います。そのためお客様が物理鍵を持ち歩く必要がなく快適にお過ごし頂けます。
・煩雑な手続きが解消:スマートロックはオンラインで暗証番号を発行できるため、お客様への鍵の受け渡しなどが自動化されます。
・紛失リスクがない:鍵紛失のリスクがないため、鍵の作成や管理などにコストがかかりません。
SEN.RETREAT がRemoteLOCKを選んだ理由
SEN.RETREAT は数あるスマートロックの中でRemoteLOCK(株式会社構造計画研究所様)を導入しました。その決め手は主に下記2つです。
①引き戸にも対応できるスマートロックがあったため。
SEN.RETREA TAKAHARAのメイン棟の扉は引き戸でしたが、構造上の問題からそのままでは完全キーレスなスマートロックの設置は難しい、というのが最初に声を掛けたスマートロックメーカの回答でした。手段として、鍵を付け替えるか、物理キーとの併用案を提案され、半ばあきらめていました。あきらめずにほかにいくつかのスマートロックを調べていくとRemoteLOCK 8jなら設置可能かもということで、早速調査を依頼。柏木ロックさんが現地調査をしてくれて、設置できることが判明しました。
スマートロックも今はいろんな会社が提供しています。どれも同じと思わず、複数のスマートロックを比較して選ぶことが快適な無人運営には大切です。
②多種多様なAPI連携があったため。
SEN.RETREAT で採用している 株式会社SQUEEZE(スクイーズ)様が提供する「suitebook」との連携も導入への大きな要因です。
「suitebook」とは?
客室の稼働状況や滞在者情報を一覧で把握し、宿泊前後・滞在中のコミュニケーションも全てシステム上のメッセージ機能でやり取り可能な宿泊運用管理ツール
このシステムとスマートロックを連携することで、宿泊予約受付と同時に暗証番号を自動発行することが可能になります。
③システム障害対策も充実
RemoteLOCKは、クラウド管理画面と本体機器の2重で情報を管理しているサービスです。宿泊予約客は本体に同期済みの設定となり、通信トラブルや停電時でも変わらず利用可能です。そのため、宿泊中のお客様が通信障害によりいきなり入室できなくなる心配がありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?無人運営にはスマートロックが必要不可欠といことがお分かりいただけたかと思います。
特に「安全性」と「利便性」は、"お客様目線"でも"スタッフ目線"でも理にかなっていると考えます。
次回はお客様の予約からチェックインまでを総合的にサポートする『無人運営のためのIT導入~無人チェックイン編①~』をお話しします。
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