【第3話】無人運営のためのIT導入~無人チェックイン編①~
世界遺産 熊野古道の1棟貸し宿「SEN.RETREAT」 で事業責任者をしています、大﨑庸平(おおさき ようへい)です。
前回の【第2話】無人運営のためのIT導入~セキュリティー編~に続き今回は『無人チェックイン編①』をお話しします。前回のスマートロックとの関連性が高いので、まだ前回記事を見ていない方はそちらからご覧ください。
カスタマージャーニーで無人化を考える
お客様が予約してから旅を終えるまでは主に下記の流れになると思います。
各フェーズによって、無人化のハードルは変わると認識しています。
①予約:電話予約と現地決済をするところが少なくなりつつあります。予約を無人化(予約システム&決済システムの導入)は難しくないでしょう。(無人化のハードル:★☆☆☆)
②チェックイン:無人化がすぐできる部分とハードルが高い部分があると思います。ハードルが高い部分は『【第4話】無人運営のためのIT導入~無人チェックイン編②~』で解説します。
(無人化のハードル:★★★☆)
③解錠:前回の『【第2話】無人運営のためのIT導入~セキュリティー編~』で解説しています。導入のハードルはそこまで高くないでしょう。
(無人化のハードル:★★☆☆)
④滞在中の対応:滞在中の対応はとても難しく、僕たちもまだまだ苦戦しています。詳しくは『【第5話】無人運営のためのIT導入~カスタマーサポート編~』で解説します。
(無人化のハードル:★★★★)
図にすると下記でしょうか。(低~高は導入した際の感覚値なので参考までに)
SEN.RETREAT チェックインの流れ
まずSEN.RETREAT のチェックインまでの流れをご確認下さい。
①予約
SEN.RETREAT TAKAHARA公式HPから予約サイトにて予約が完了すると下記3種類のメールが自動でお客様に届きます。
①予約完了メール/②チェックインBox暗証番号メール/③事前チェックインメール
【即日届くメール】
・予約完了メール(日にち・プラン名・金額などを確認、このメールで予約の変更・キャンセルも可能です。)
・チェックインボックス暗証番号メール(チェックインボックスを解錠するための暗証番号をお送りします)
→チェックイン前日にリマインドメールで再度自動送付されます。
【来場1週間前に届くメール】
・事前チェックインメール(事前チェックインのURLをお送りします。)
【前日に届くメール】
・リマインドメール(チェックインBoxの暗証番号が付いたリマインドメールをお送りします。)
②チェックイン
SEN.RETREAT TAKAHARAではチェックインを無人化するため、宿泊棟とは別にチェックイン用のボックスをご用意しております。チェックインBox内には「チェックイン用タブレット」と「本人確認用タブレット」の2種類があります。
【チェックインの流れ】
・メールに届いた暗証番号で「チェックインボックス」を解錠します。
・解錠後、「チェックイン用タブレット」のQRコードを読み取り、住所や同行者の情報を記入します。
・記入終了後「本人確認用タブレット」からSkypeにて通話を開始します(タブレットに触れると通話開始ボタン画面がでてきます)
・オペレーターとの通話を開始し、本人確認を行います。オペレーターの指示に従い読み込んだQRコードに必要情報を入力します。
・入力が完了すると、宿泊棟・シャワー棟の暗証番号が表示されます。
(写真:株式会社SQUEEZE様)
カンボジアより遠隔で対応する、SQUEEZE様のオンラインコンシェルジュ
無人運営のチェックインにおける弱みとは?
最も大きな弱みは、現地での金銭の授受や割引ができないことです。また現地での本人確認が難しい点も挙げられます。
例)県民割を使って、残額は現地での支払いをするケース
例)和歌山県民と現地で証明しないと割引が受けられないケース
そのため、最近始まった地域版Go-Toプラン(和歌山県だと「わかやまリフレッシュプラン」)の適応が困難な場合も少なくないでしょう。
今後さらに加速する自治体の旅行支援施策を受けられるか受けられないかで、売上が大きく変わります。無人運営であっても、この波に乗り遅れないように、是非次回の『【第4話】無人運営のためのIT導入~無人チェックイン編②~』を参考にして下さい。
SEN.RETREAT 公式HP
https://sen-retreat.com/takahara/
SEN.RETREATインスタグラム
熊野古道の地域の魅力やトレッキング情報を発信しています。
https://www.instagram.com/sen_takahara/