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これも和製英語?
最近、ちまたの会話でも、ネット動画でも、「フューチャーする」と言っているのをよく見かけます。
サクッと答え合わせすると、「フィーチャーする」が正解ですね。
フューチャーとフィーチャーの聞き間違えから来ているのか、
なんとなく、Future と Feature のスペルが似てるからなのか、、、
ちょっと辞書で調べた意味を抜粋して紹介しますと、
【Feature】
名詞:特徴(付けるもの)、特性、特長、目玉(商品)
動詞:呼び物にする、特集する、主役にする、特色となる
以上のような意味になりますので、「フューチャーする」と言っているときの文脈と合致します。
例えば、例文としてはこんな感じでしょうか。
The new Hollywood movie is featuring a famous Japanese actor.
インタビュー記事なんかでも、冒頭のところなどに「Featuring 〇〇(誰々)」みたいに書いてあったりするのを見かけることもあります。
フューチャーという言い方が市民権を得ると、結果、「フューチャー」が和製英語のように確立されていってしまうような気がします。
日本語でも同様のケースとして、「舌づつみ」(正確には「舌鼓(したつづみ)」)が公用可能になってしまったりということがありました。
和製英語に話を戻しますと、和製英語化する原因は以下の4パターンがあるように思います。
1) 造語のケース
例:ナイター、ベビーカー、サラリーマンなど
2)本来の意味と間違って使っているケース
例:マンション、トランプ、バイキングなど
3)短縮しているケース
例:エアコン、テレビ、パソコンなど
4)カタカナ読みで本来の発音とかけ離れてしまっているケース
例:スタジアム、アレルギー、ウィルス、ビタミンなど
自分自身がアメリカに渡ったとき、
・和製英語
・カタカナ読みの発音
これらに慣れてしまっていることが、英語学習においてバカにならないハンディキャップになっていると感じました。
単語の意味を取り違えているので会話が意味不明になってしまったり、カタカナ読みを一生懸命英語っぽく発音しても、根本が違っているため、いくら言っても伝わらず、すごくもどかしいのです。
1)の造語については、日本人の豊かな発想力で、中には本来の単語よりも適しているのではないかと、ネイティブの人も感心するものもあります。
ですが、外来語を使うときは、意味も発音も本家・本場に忠実であってほしいという思いがあります。
それにより、英語圏での会話や英語学習はぐっと楽になると思います。
また、他者の文化をお借りしている、という謙虚さとリスペクトを持つことにも関係してくるように思います。
「フィーチャーする」という意味をとって、「フューチャーする、フューチャーする」とメディアでダダ流れしている国は、日本以外にあまりないのではないかという気がします。
和製英語は、若者から発生しているというのもあるかもしれませんが、テレビ、雑誌、ネットなど、メディア関係者が、あまりにも適当に乱発しているようにも感じます。
まさに言葉を生業とする職業なのだから、このあたりの人たちがもう少し意味も発音も、忠実に使ってもらいたいというふうに思います。
それにより日本人の英語力は、結構変わるような気がします。
カタカナ英語を見たとき、使うとき、本来の意味と発音を確認してみるということを意識してみてください。
このトピックでちょっと思い出した話を一つ、、、
在米時、Julianというスペイン出身の同級生がいました。そのJulianとの会話で、彼は週末に「ムセウム」に行ってきた、と言ってきました。
多くの方は、ムセウムの英単語の想像がついたのではないでしょうか。
私も、その時すぐにわかりました。
そうです。「museum」です。
「ムセウム」なんてブツブツつぶやきながら、「museum」のスペルを覚えた方も少なくないと思います。
スペイン語の母音はa, e, i, o, uの5つで、実は日本語と同じなので、スペイン語ではそのまま「ムセウム」と発音します。
では、Julianが言っていた「ラッセル」は何だと思いますか?
これは全くわかりませんでしたが、結局、laser (レイザー)だということがわかりました。
わかるまで結構な時間がかかったこともあり、
「何がラッセルだ!」と、
「そんなもんわかるわけねーだろ!」と、
「これはレイザーと発音するんだ」
と、結構な抗議をしたのですが、
彼らは母国語でアルファベットを使ってますし、「laser」という単語をスペイン語でも使っているわけですから、これはもう自信たっぷり、まったく譲りません。
最終的に決着をつけるため本屋に行き、辞書コーナーで発音記号を確認して、ようやくJulianも納得したという顛末でした。
結構ショックな表情をしてました。。。(笑)
発音や意味を正しく理解しておくことで、このような無駄な時間を使うことがなくなるわけです。
とはいえ、この一件含め、Julianとはたくさんの良い思い出があります。