【前置詞】by その②
以前の投稿、【前置詞】by その①
では、
「~で」「~によって」
のケースで、必ずしもbyが使えるわけではないこと。
byが使えるのは、主に以下の2つの場合であることを説明しました。
1)動作の行為者であること
2)運輸・運送、伝達の「手段」として
今回は、2)について触れたいと思います。
端的に例を挙げると、
・by car
・by train
・by airplane
・by bus
・by train
など、まさに運輸的な手段ですね。
伝達手段としては、
・by letter
・by email
・by text message
・by telephone
・by sign language
ちょっと古い手段としては、
・by fax
など、まさに通信・伝達の手段ですよね。
上記2種類の例について、何かお気づきになりませんか?
byに続く名詞が、無冠詞、単数だということです。
手段の場合、
a をつける(もしくは無冠詞 + 複数形)ケースである
「わざわざ相手には言わないけど、特定の何か」
theをつけるケースである
「相手も当然に知っているであろう、限定的なあれ」
とういうように、特定あるいは限定的なbus, car あるいはtelephone を言っているのではなく、
無冠詞・単数形をとることで、交通・通信手段全般、通念上の意味として伝えていることになります。
では、例えば特定あるいは限定的な何かで移動した場合はどう言うか?
I traveled in a (the) car.
I traveled on a (the) bus.
あくまでも受け手のニュアンスとしては、
I traveled in a car.
という場合は、相手に言う必要はないにしても、自分の車、公用車なんでも良いですが、ある特定の一台の車があってそれで移動したという感じ。
とある複数の車を乗り継いで移動したのであれば、
I traveled in cars.
I traveled by car.
ヒッチハイク、レンタカー、もちろん自分の車も込みで良いと思いますが、とにかく車移動したんだ、という感じに受け取れます。
1台なのか複数台なのかは関係なく、手段にフォーカスしています。
「通信・伝達」においては、
We communicate by email.
「まあ通常、eメールでやり取りしてますね」
I told him in an email.
「(とある)メールで彼には伝えたんですけどね。」
単なるいつもの手段として言っているのか、特定の一通のメールにやや軸足を置いているのかの違い。
同様に、単に「電車通学・通勤してます」という場合は、
on a train
ではなく
by train
が適切、というのはおわかりいただけるかと思います。
その他、
by telephone
よりは、
on the (tele)phone
の方が自然な感じはします。
on a (tele)phone
もありはありですが、みんなが知らない秘密の電話使っている、なにやらそんな印象を感じる言い方のような気がしなくもない。。
さて、次回に続くテーマが出てきました。
in と on
です。
in a car
on a bus
なぜ同じタイヤのついた乗り物なのに、同じ前置詞ではないのでしょうね?
この使い分けも難しいと感じている方は多いと思います。
at と合わせて、時間や場所を示す場合で使われ、適切な選択に悩むことが多いです。
概念的には「手段」で使われた in と on と無関係ではなかったりします。
このあたりを体感的に自分のものにしていくことが、ワンランク上の英語につながるような気がしています。
何度も言いますが、会話においては気にしすぎてはいけないと思います。
また、相手が間違ったとしても、文法マウント突っ込みを入れて会話を止めることの方が野暮です。