ここに来るまで
私は今、53歳
ここまで生きてきて
いや、本当は
ここまで生きれるとは思っていなかったの
子供の頃、体が弱くて入院したり
大学病院から「もうこの子は助からない」と匙を投げられたり
記憶にない頃の話を聞いただけでも
長く生きられないんじゃないの?と思ってたし
14歳の頃に父を亡くして
40歳で亡くなった父の歳を
私も越えられない気がしていて
何の原因も理由も根拠もないのに
40歳まで生きられたら万々歳、なんて思ってた
40歳を超えた頃
今度は60歳まで生きられないんじゃないの?と思い始めた
これも、何の原因も理由も根拠もないのに、だ
生きる希望を抱いて
「〇歳までは元気でいよう」みたいな目標を立てるならわかるけど
「60歳まで生きられないだろう」と勝手に寿命の目標を立てていた
ところが、今53歳
大きな病気もせず、病院に通うことも
何か薬を飲むことも
痛い所にシップを貼ることも、ほぼない
寿命の目標まで、あと7年しかない
たったの7年だよ
一年が3か月くらいに感じる時のスピード感と
自分の記憶の消える速さと
筋力の衰えていく加速度が恐ろしく早いってのにさ
あっという間だよ、7年なんて
そもそもこの目標だって何の意味もない
明日、命がなくなってしまうかもしれない
その可能性は、生きている人全員が持っているんだから
人の命の期限なんて、誰にもわからなくて
自分で予想も、予定も立てられない
元気なまま80歳を超えて
「こんなに長生きする予定じゃなかった」なんて
言っているかもしれないよね
だから
やっておきたいことは、やる
そうやって生きてます
そして
生きていると
生きることをやめてしまいたくなるような
辛いことがある
そして
生きていると
生きていてよかったな、と思えるような
おもしろ可笑しいこともある
私は
自分でも驚くほど、どちらもある
そんな話も、ここに書いていこうと思う