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【法人】オフィス移転費用は経費or資産?

オフィスや会社を移転をする際には、様々な費用や支払いが発生し、その会計処理が必要となります。

1. 旧事務所に関するもの

2. 新事務所に関するもの

とに分けて、ポイントをご紹介します。

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1.旧事務所に関するもの

1.1  原状回復費用

旧事務所の契約終了に伴い、旧事務所に関する原状回復費用を負担する場合は費用となります。勘定科目は、修繕費として計上します。仕訳は以下となります。

1.2  敷金・保証金

契約の終了によって、敷金または保証金として預けていた金額の返還を受けた場合、返還を受けた金額につき、敷金等を減額します。そして、原状回復後の残金につき返金を受ける場合、その差額は、修繕費として計上します。
仕訳は以下となります。

1.3  廃棄費用

旧事務所から新事務所に引き継がず、廃棄する固定資産は、費用(損失)として計上できます。勘定科目は、固定資産除却損となります。証憑書類として業者に廃棄証明書等を発行してもらい、社内保管しておきましょう。仕訳は以下となります。

2.新事務所に関するもの

2.1  敷金・保証金

新しい事務所に入居する際の敷金または保証金で、契約終了時に返還を受けるものとして契約した金額は、資産に計上します。勘定科目は、敷金または差入保証金となります。仕訳は以下となります。

契約時点で、敷引きなどにより、一部金額につき、返還されないことが決まっている場合があります。返還されない部分は、税法上の繰延資産となります。勘定科目は長期前払費用として、契約期間にわたり均等償却を行います。ただし、20万円未満の金額については一括で費用とする事ができます。

2.2  引っ越し費用

引っ越し費用は、社会通念上かかる妥当な金額と判断できるものにつき費用にできます。引っ越しの相場を参照しておきましょう。勘定科目は雑費または、金額の大きいものはその内容を表す適切な科目で計上します。仕訳は以下となります。

新しい不動産屋に支払う仲介手数料は、全額費用にできます。勘定科目は支払手数料となります。仕訳は以下となります。

2.3  工事費用など

新しい事務所における内装工事、パーテーション工事、LAN工事などは、基本的に、資産計上となります。修繕費とならないことに注意しましょう。仕訳は以下となります。

例 パーテーションの場合

ただし、資本金の額または出資金の額が1億円以下の青色申告法人等は、1個又は1組あたりの取得価額が30万円未満の固定資産につき、1事業年度300万円を限度として、特例により全額を経費にすることができます。

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3.変更登記と異動届

事務所移転の変更登記や、税務署、都道府県、市区町村へ異動届の提出が必要になる場合があるため、法務局などの関係各所に確認しておきましょう。

4.まとめ

●  旧事務所の原状回復費用は、費用となる

●  敷金・保証金で返還される部分は、資産計上となる

●  新事務所の工事費用は、基本的に資産計上となる 

事務所移転費用に関して、ご自身で検討するよりも、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

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