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変化と永遠、永遠との出遇い

鏡を見る。変わったなあ、また少し歳をとったかなあと思う。今、永遠に出遇った。

楽しいと感じているときには根底に悲しみの片鱗を感じている。美味しいと思うときには根底に不味いの片鱗を感じている。明るいには暗い。暑いには寒い。硬いには柔らかい。速いには遅い。多いには少ない。良いには悪い。

反対を知らなければそのものを知ることができない。水に生きる魚は自分が水の中にいることを知らない。水の外を知らないと水を知れない。夏に地上に出てくるセミは自分が夏にいることを知らない。春秋冬を知らないと夏を知れない。

死を知らない動物は生きることを知らない。私も死なんて知りたくなかった。けれども死を知ったから今生きていることを知っている。

変わったなあと思うとき、変わらないものに出遇っている。変わらないものを知っているから変わることを知っている。

来ている、変わらない永遠が、今ここに。

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