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目論見

会社員時代、「この会社がどうなったらいいと思うか」といった趣旨のアンケートに答えたことがある。
そこに書いたのは「多額の社会貢献ができるほどの利益を生む会社にしたい」という回答。

この思いは、自分で会社を立ち上げた後も、何も変わっていない。

そして、昨年あたりから漠然と思い描いている、
この出版社ができるささやかなこと。それは、
本を読みたい、文章で自分を表現したい、対話を通じて自分を知りたいと考える
すべての方に対し、
「対価をできる限り支払いたい」
という方と
「今はまだ支払えない」
という方と
それぞれを等しく同じように迎えるという試み。

センジュ出版の対話や編集が、1時間100万円の日もあれば、1時間無料の日もある。
その内容、品質には何ら格差がない、というような仕掛けを、作れやしないだろうか。

鼠小僧やロビンフッドは、持てる者から奪い、持たざる者へ配って回った。
これを、喜んで支払いたいという方からの循環をありがたく受け取ってくれる方へとつなげていく経済活動へ、転換できないかという問いだ。
もっと言うと、この線引き自体がなくなってしまう未来を望みたい。
だからこそ、そのためにもその手前から、足元から、できることを。

飲食の世界では、学生さんの飲食代を別の大人が事前に支払っていく「恩送り」のような仕掛けが既に見かけられる。

本を、言葉を、対話を、必要とするすべての人に対して手渡していきたいと考える人達と一緒にこの目論見をいつか現実のものとできるよう、
真剣に楽しんで、挑戦はまだまだ続く。

#今日の (正確に言うと昨日の)一冊
#そして 、暮らしは共同体になる。
#佐々木俊尚
#234 /365

#社会貢献
#恩送り



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