【story20】記憶と共に千住を走る -千住暮らし100stories-
重田雅敏さん(70歳)
清々しい土手の上を時に走り、時に歩いて千住の荒川土手のてっぺんには、どこまでも続く長い長い道がある。風通しがよく気持ちのいいその道筋は、これまで何十年もの間、地域の人々のちょっとした散歩、ウォーキングやランニングなどに利用されてきた。
重田雅敏さんもこの土手の上で、ウォーキングやランニングを楽しんできた一人だ。重田さんは網膜色素変性症という眼の病気によって50歳頃に全盲になった後、視覚障害者としてランニングを始めたという。
「土手は自然が感じられ