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千住暮らし100stories

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千住のrealを知る100のものがたり
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2023年4月の記事一覧

【story5】コーヒーで人をつなぐ(Tama Coffee Roaster)-千住暮らし100stories-

Tama Coffee Roaster 金井玉恵さん 43歳 コーヒーのある日常北千住駅の西口から徒歩約15分。ほどよい活気のある大門(おおもん)商店街に、朝からコーヒーの香りが優しく漂う。 いつもより少し遅く起きた休日の朝、 幼い子どもを寝かしつける散歩の途中、 週末のルーティンとして通うヨガの帰りに、 スケートボードを抱えて公園へ行く前に、 ご近所さんへ挨拶に寄る際の手土産として、 こだわりのコーヒーや手作りの焼き菓子を買いに、街の人々がやってくる。 金井

【story4】4人の子どもと手仕事と(ハンドメイド雑貨店 フロート)-千住暮らし100stories-

ハンドメイド雑貨店 フロート 赤根いずみさん 40歳 手仕事が毎日の元気のもと北千住駅から徒歩15分、かつて職人が住んでいたという千住寿町の路地に2020年2月にオープンした古民家シェアスペース「せんつく」。昭和の民家ならではの懐かしい雰囲気が広がる木造建築だが、2階の1室に足を踏み入れると、がらりと印象が変わって色鮮やかなスペースが広がる。赤根いずみさんが営む「ハンドメイド雑貨店 フロート」だ。 「古民家が好きだし、明るくてポップなカラーやモダンな雰囲気も好きなんです。

【story3】築90年の茶寮と暮らし(KiKi北千住)-千住暮らし100stories-

KiKi北千住 きさらちさと 30歳 こんにちは。千住東の裏路地で、築90年の家をセルフリノベーションした日用品と喫茶の店「KiKi北千住」を夫婦で運営しているきさらちさとです。 2018年10月に「KiKi北千住」(当時はKiKi千住東の家)は7カ月間のセルフリノベーション期間を経て、オープンしました。当初この場所は住居兼イベントスペースとして、住み開きを行っており、私たちのやりたいことの実験の場として活用していました。 北千住との出会い私たちはまだ夫婦になる前に、そ

【story2】30代で銭湯(ニコニコ湯)を継いで-千住暮らし100stories-

ニコニコ湯 鈴木秀和さん 41歳 とにかく作ることが好き「キレイな木材が来るとうれしいもので。ウッドデッキ作ったり、木っ端はオブジェにしたり、スリットを入れて名刺立てにしたり」。 ニコニコ湯の湯を沸かす廃材の薪の話だ。昔は銭湯の湯を沸かすのは廃材やおがくずだった。解体現場から持ち込まれる廃材は、解体事業者が自力で処分しようとすると産業廃棄物なので処分費用が必要になる。でもそれを必要とする銭湯に持っていけば燃料となるため引き取ってもらえる。 ただし、サイズや形がバラバラだ

【story1】紙問屋の家の朝ごはん -千住暮らし100stories-

下村康雄さん 86歳 具だくさんの味噌汁から朝が始まる 朝は7時前後に起きて、体温と血圧を計ってから、朝の食事の支度をする。 「具だくさんの味噌汁を作って、おつゆよりかは実を食べる。お汁は塩分も多いので捨てることが多いね。実はだいたい決まってて、豆腐、玉ねぎ、わかめ、そのほかに残った野菜、じゃがいもとか白菜とか葉っぱもの。味噌汁は作り置きすることはなく、毎朝作ってるよ。それから、卵。基本的には目玉焼きで、ときどきスクランブルにしたり。そこに、ピーマン、椎茸、玉ねぎなんか