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「楽しむことが大事」って言うけれど、その前に大事なこと。
今年の夏日本中をわかせた慶應義塾高校の野球部。「Enjoy Baseball」を掲げて頑張ってきたと言います。マスコミで取り上げられているのはごく一部で、甲子園で優勝するという笑顔の快挙の裏には、楽しむこと以外に血と汗と涙の物語があったのだと思います。
何事も楽しむことが大事。
よく言われることですが、個人的には違和感があります。
なぜなら、最初からは楽しめないからです。
1.ピアノを40年振りに練習して感じたこと
ピアノを40年振りに弾くことにしました。きっかけは、こちらのコンサート。
やってみて分かったことは、「上手になってから、好きになれる、それからやっと楽しめる」ということ。
最初から楽しむことはできませんでした。
2.上手になるまでの道のり
ピアノとか習字とか、テニスや茶道のように何かを習得する場合、基礎のうちは単調なことの繰り返しで、はっきり言って面白くありません。
ピアノでも、楽譜を読むことに精一杯、指を鍵盤に合わせることでいっぱいいっぱい。
ある程度練習して上手になれば、楽譜だけ目で追って、指は見なくても弾けるようになります。でも、そこに行くまでは、けっこうしんどいものがありますよね。
ただし子どもは別ですよ。身体で覚えていくのでスポンジのように吸収できる。でも、大人になってから始める習い事は、頭で考えてから理屈で身体を動かそうとするので、思うように動かないのです。
3.大人で始めた習い事、続けるために知っておきたいこと
最初のしんどさを、何とか乗り越えたら、素晴らしい景色が待っています。たとえばピアノだと、楽譜を見ればスラスラ弾けるというもの。
テニスだと最初は手にマメができて痛い。ラケット握ったらもっと痛い。でも!そこを乗り越えたら、何回でも続けられるラリーやスマッシュが打てるようになり、楽しくなります。
好きだから上手になる、というふううによく言われますが、逆でしょう。上手になれたら、好きになれる。そうなるまでは、ある程度道は険しいですね。
上手になり、好きになり、楽しくなる。
大人の習い事は、この順番かなと思います。
もちろん、100%が当てはまるわけではありません。
面白くないと感じたときに、「これを乗り越えたら好きになって、いずれ楽しくなる」ことを知っておけば、挫折も乗り越えられるでしょう。
いずれにしても、挫折したからと言って、面白くないからと言って、一度始めたら簡単にはやめたくないですね。
4.練習は裏切らない。
ピアノを40年振りに弾いてみて、もうひとつ分かったことがあります。それは、練習は裏切らないということ。
好きな曲をピアノで弾けるって、子どもの頃からの憧れでした。昔のピアノ教室は、赤バイエル、黄バイエル、ブルグミューラー・・・・というふうに、ほぼ決まった順番で教本を進んでいったので。教本以外に好きな曲を練習する余裕はありませんせした。
その穴埋めをするように、大人になって好きな曲を弾こうとしているのかもしれません。
ピアノに限らず、練習はした分だけ応えてくれます。3日空けてピアノを弾くと、また最初からやり直しって感じ。ですが、2日続けてピアノを弾くと、昨日より今日のほうがずっと指がスムーズに動きます。
そうなると、面白くなって、もっと練習したい!となるわけです。そして、どんどん上達するというプラスのスパイラルに(なっていくと思われます笑)。
五十の手習い、頑張ります。