高齢者の肌に注意! スキンテア(皮膚裂傷)の原因と予防 - 褥瘡とスキンテアの違い
高齢になると、皮膚が薄くなり、小さな衝撃でも裂傷が生じる可能性が増します。これが「スキンテア」と呼ばれる皮膚の問題です。特に、絆創膏を剥がす際や日常の動作で発生しやすいため、高齢者のスキンケアには特別な注意が必要です。
ここにも注意!
ベッド柵や車椅子を使う際の軽い衝撃でも皮膚が傷つきやすく、青黒いあざができることも。また、治療で使われる薬剤の影響でさらに皮膚が弱くなることもあります。
褥瘡とスキンテアの違い
褥瘡とスキンテアは間違われやすいので特徴を覚えておきましょう。
・褥瘡(床ずれ): 寝たきりや長時間の同じ姿勢による持続的な圧迫と皮膚のずれで起こります。
・スキンテア(皮膚裂傷):一過性の強い外力により生じ、褥瘡と異なり、表皮のびらんにとどまるため、深刻な傷になりにくいです。
介護時の注意点
・体の扱い:介護される方の体を引っ張らないこと。手足は下から支え、握らないようにしましょう。
・定期的な観察:毎日、手足を確認し、傷や打撲がないかチェックすることが大切です。特に何かにぶつけたり、強くこすった後は、患部の状態を注意深く観察してください。
スキンテア発生時の緊急対応
・血止め:圧迫して出血を抑えます。
・洗浄:流水で優しく洗い流し、清潔に保ちます。
・保護処置:白色ワセリンを塗った医療用ガーゼで覆い、絆創膏は避け、包帯で固定します。絆創膏を貼った場合は剥がす方向を記録しておきましょう。
・専門家のアドバイス:早急に医療者に相談し、適切な処置を受けます。
予防するための3つのポイント
・保湿の重要性:特に高齢者の肌は乾燥しやすいため、1日2回以上の保湿を心がけることが重要です。
・四肢の保護:レッグウォーマー、ストッキネット、チューブ包帯を使用して、四肢のデリケートな皮膚を保護します。特に皮下出血がある場合は、シリコン製の創傷被覆材でケアを行います。
・環境の整備:ベッド柵には柔らかいカバーを取り付けるなどして、脆弱な皮膚が触れても刺激が少なくなるようにします。
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